No.028 電気ケトルによる熱傷_1
| タイトル | No. 28 電気ケトルによる熱傷_1 |
| 事例 | 年齢:11 か月 性別:女児 体重:8.5kg 身長:69.5cm |
| 傷害の種類 | 熱傷 |
| 原因対象物 | 電気ケトル |
| 臨床診断名 | 右顔面,両側上肢(おもに遠位部),前胸部に II―III 度の熱傷(範囲:体表の約 25%) |
| 医療費 | 5,296,330 円(そのうち入院費用は 5,013,340 円)(2011 年 10 月まで) |
| 発生状況 _発生場所 | 自宅の居間 |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 両親および 5 歳になる兄と暮らしている.本児の発達段階は,つたい歩きができるが,い まだハイハイで移動することが多い.傷害発生時,自宅には母親と患児のみがいた. |
| 発生状況 _発生時刻 | 2010 年 10 月 17 日 午後 10 時 30 分頃 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | 母親は常時,電気ケトルを床の上において使用していた.母親は居間にいなかったため, 具体的な発生状況は不明である.しかし激しい泣き声に気付いて居間に戻ったところ,患 児のすぐそばに電気ケトルが横たわっており,熱湯の溜まりの中に患児が腹這いになって いた. |
| 治療経過と予後 | すぐに浴室に連れて行き,シャワーで冷水を患部にかけ,約 5 分後に救急車を要請した. 近隣に収容施設が見つからず,当院には発症後 1 時間ほど経過してから搬送となった. 搬入時のバイタルサインには異常は認められなかったが,広範囲の熱傷であるため静脈路 を確保し生理食塩液の急速輸注をおこなった.熱傷部位は温生食で洗浄,緊満した水疱は 破蓋した.フラジオマイシン軟膏を塗布し,湿潤環境を保つことができるよう被覆した.(写 真 1,2) 全身管理を目的に,受傷当日は集中治療室に入室した.特に合併症はなく 4 日後には一般 病床へ転棟となった.その後,病棟で熱傷の処置が続けられ,受傷 2 か月後には退院となっ た.なお受傷の 1 か月後には特に深達度の深かった左手掌への皮膚移植,また半年後には 左手掌の瘢痕拘縮に対する処置をおこなった. 現在は受傷から 1 年が経過したが,左手の瘢痕による機能障害に対しリハビリを継続中で ある.今後さらに外科的処置が必要になると想定されている. |
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