公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.109:類似事例:高吸水性樹脂球の誤飲による腸閉塞(No.109 高吸水性樹脂球の誤飲による腸閉塞の類似事 例 4)

タイトル高吸水性樹脂球の誤飲による腸閉塞(No.109 高吸水性樹脂球の誤飲による腸閉塞の類似事
例 4)
事例_基本情報年齢:0 歳 11 か月 性別:男児 体重:9.8kg 身長:74.5cm
事例_家族構成父、母、本児
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
水で膨らむボール(高吸水性樹脂製品)(大きさは 1 つあたり直
径 2-3mm 大で、膨らむと 5 倍の 10-15mm 大になる)
原因対象物
_入手経路 使用状況
新品(水で膨らむ前のもの)、入手経路・使用頻度は友人宅のた
め不明
臨床診断名異物誤飲
医療費入院 108,270 円(医療機関 A のみ)
発生状況
_発生場所
母親の友人宅
発生状況
_周囲の人・状況
母親の友人およびその友人の子ども(4 歳、乳児)がそばにい
て、一緒に遊んでいた。数日前に同 4 歳児が水で膨らむボールで
遊んでいたが、その後おもちゃ箱に同製品が入っていたのは親の
友人も気づいていなかった。
発生状況
_発生時刻
2021 年 11 月 X 日 (日) 午後 5 時 0 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
当日、親の友人宅に両親とともに出かけ、本児は、友人の子ども
たちと一緒に遊んでいた。上記時刻、母親が、おもちゃ箱内の子
ども用のお椀の中に入っていた水で膨らむボール(膨らむ前のも
の)を取り出して、口に入れている本児に気付いた。すぐにやめ
させて様子を見ていたところ、午後 6 時ごろから吃逆があり、医
療機関 A を受診した。
治療経過と予後受診時は、全身状態は良好であったが、腹部単純 CT で径 2 ㎝程
度の丸い異物が腸管内に複数個観察されたため(図 1)、異物誤
飲の可能性を考慮し、同日は、絶食・輸液しながら経過観察とし
た。外科的介入の必要性が考慮され、X+1 日に医療機関 B に転
院となった。転院後、保存的に経過観察となり、後日、肛門より
計 15 個の異物排泄が確認された。そのうち一部は破れていた
が、全て 15-20mm 大の水で膨らむボールであった。その後、経
口摂取良好であることを確認し、退院となった。
キーワード高吸水性樹脂球、水で膨らむボール、異物誤飲