公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.102:類似事例:キャスターボード使用中の転倒による頭部外傷(No.102 キャスターボード使用中の転倒に よる外傷の類似事例 1)

タイトルキャスターボード使用中の転倒による頭部外傷(No.102 キャスターボード使用中の転倒に
よる外傷の類似事例 1)
事例_基本情報年齢:8 歳 6 か月 性別:男児 体重:33kg 身長:132cm
事例_家族構成父、母、弟(3 歳)
事例_発達・既往歴正常、特記すべき既往歴なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
キャスターボード
原因対象物
_入手経路 使用状況
受傷の半年前に購入した。
3 回/週ほどの頻度で使用し、乗りこなしていた。
臨床診断名急性硬膜外血腫、右側頭骨骨折
医療費入院 5,333,190 円 外来 38,050 円
発生状況
_発生場所
公園内の坂道(20−30 度程度の傾斜)
発生状況
_周囲の人・状況
母親と弟、友人と一緒に公園へ遊びにきていたが、受傷時の状況
を目撃した人はいない。
発生状況
_発生時刻
2020 年 11 月 X 日 (日) 午後 3 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
キャスターボードに乗って公園で遊んでいた。ヘルメットは装着
していなかった。坂道でスピードが出た状態で転倒し、頭をアス
ファルトに打ちつけた。受傷直後は意識あり、午後4時に医療機
関 A へ救急搬送された。
治療経過と予後医療機関 A で急性硬膜外血腫と診断され、午後6時半に医療機関
B へ緊急搬送された。転院時点でのバイタルサインは、血圧
120/83mmHg、心拍数 112 回/分、呼吸数 18 回/分、SpO2(室内
気)98%、体温 37.0℃、意識は清明であった。身体所見では、右
側頭部に擦過傷と皮下血腫を認めた。
その後、徐々に意識レベルが低下し(GCS 9 点; E2V3M4)、瞳孔
不同が出現したため、午後 8 時過ぎに緊急開頭血腫除去術を施行
した。脳浮腫が著明で、外減圧術併用・頭蓋内圧センサー挿入後、
小児集中治療室に入室した。人工呼吸管理や低体温療法を含む厳
重な中枢神経保護管理を実施し、X+4 日に抜管、X+7 日に一般
病棟に転棟した。計 26 日間の入院の後に退院した。神経学的後遺
症は認めていない。
キーワードキャスターボード、転倒、頭部外傷