公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.026 ベビーカーによる指先の切断

タイトルNo. 26 ベビーカーによる指先の切断
事例年齢:3 歳 0 か月 性別:女児 体格は年齢相当
傷害の種類指の切断
原因対象物ベビーカー
臨床診断名左第 5 指先端部切断
医療費
発生状況
_発生場所
保育所
発生状況
_周囲の人・状況
父親が保育所に迎えに行き,帰る準備をしていた.使用していたベビーカーは 2008年4月
に購入されたものであった.
発生状況
_発生時刻
2011 年 4 月 20 日 午後 6 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
折りたたんであるベビーカーを開こうとした.開ききったと思っていた状態で,事故が発
生した部位(写真 1,図 1)に子どもが手をかけて座ろうとした.ベビーカーに体重がかか
り,シートが沈んだので慌ててブレーキペダルを踏んでロックしようとした.その際に指
が挟まった状態でロックをかけてしまった.
治療経過と予後子どもの左第 5 指が完全に挟まっていたため,ロックを解除して指を引き出した.第 5 指
先端部が 3mm ほど欠損していた(写真 2).爪は 3/4 残っていた.骨の損傷は認められなかっ
た.当院に搬送され,創処置のみ行って帰宅した.
5 月 23 日の時点では,患部はほぼ上皮化しており,指の動きに問題はなかった.
父親によると,「ベビーカーの会社から指はさみ予防のためのカバーはもらっていないし,
配布されていることも知らなかった.情報はなかった.」とのことであった.後日,父親は
「今でも,同じタイプのベビーカーをカバー無しで使用している人をよく見かける.つい,
危ないですよと声をかけたくなる」と言っていた.
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