公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.093:類似事例:スチーム式加湿器による顔面熱傷 (No.93 スチーム式加湿器による背部熱傷の類似事例 1)

タイトルスチーム式加湿器による顔面熱傷 (No.93 スチーム式加湿器による背部熱傷の類似事例 1)
事例年齢:4 歳 10 か月 性別:男児 体重:19kg 身長:105cm
傷害の種類熱傷
原因対象物スチーム式アロマ加湿器 (幅 28cm×奥行き 17cm×高さ 29.7cm ,
給水タンク容量 2.5L )
臨床診断名前額部・左耳の II 度熱傷(範囲:体表の約 4%)
医療費6,120 円(当院のみ)
発生状況
_発生場所
自宅の寝室
発生状況
_周囲の人・状況
両親、妹(2 歳)と同居。患児の発達段階は年齢相当。傷害発生時、自
宅には母親と妹と本児がいた。寝室には、本児がベッドで臥床していた。
妹は起きていたが、何処にいたのか不明。
発生状況
_発生時刻
2019 年 12 月 X 日(木) 午前 7 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
X-1 日の夜に、感冒罹患中の本児のために、母親が寝室のおもちゃ箱
(プラスチック製、幅 50cm、奥行き 30cm、高さ 70cm)の上に加湿
器を設置した。本児のベッド頭側に加湿器を設置した状態で、本児が
就寝していた(図 1、2)。X 日 7 時 30 分頃、患児の悲鳴が聞こえたた
め、リビングにいた母がすぐに駆けつけた時には、本児は床に腹臥位
で啼泣していた。加湿器はおもちゃ箱から落下して床に倒れており、
患児の額の上に加湿器内の湯が直接かかったようであった。おもちゃ
箱は傾いたり、位置が変わったりしていなかった。受傷直後から、ア
イスパックで 1 時間程度冷却して経過をみていたが、表皮剥離を伴っ
てきたので医療機関を受診した。
治療経過と予後8 時 15 分に来院した際のバイタルサインに異常は認めなかった。眼球
熱傷・気道・口腔内熱傷を疑う所見はなく、左右の前額部ほぼ全体・左
耳介に II 度熱傷(範囲は手掌法で約 4%)を認めた。頭皮に熱傷は認め
られなかった。熱傷部位に白色ワセリン塗布および創傷用吸収パッドに
より被覆し、湿潤療法を行った。受診翌日の再診日、熱傷部位の深達度
および範囲の拡大がないことを確認し、家族へ湿潤療法継続の指導を行
い、近医皮膚科を紹介した。近医皮膚科には、約 1 か月間、4 回程度通
院して診療は終了した。
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