No.075:類似事例:チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる左上肢熱傷 (No.75 チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる左前腕熱傷の類似事例 6)
| タイトル | チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる左上肢熱傷 (No.75 チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる左前腕熱傷の類似事例 6) |
| 事例_基本情報 | 年齢:0 歳 9 か月 性別:女児 体重:7.5kg 身長:75cm |
| 事例_家族構成 | 父(24 歳)、母(25 歳)、祖母(53 歳)、祖父、叔母、本児 |
| 事例_発達・既往歴 | ハイハイ:7か月 つかまり立ち:7か月 伝い歩き:8か月 独歩:9か月 |
| 傷害の種類 | |
| 原因対象物 _対象名称 | ウォーターサーバー |
| 原因対象物 _入手経路 使用状況 | 7年前からレンタルにより使用していた(サイズ:幅 30cm、高さ 110cm、注水レバーの高さ 80cm)。本機には、ボタンを押しながら 注水レバーを押す簡易ロックと、注水レバー上部のキーで操作す る完全ロックの 2 種のチャイルドロックが設置されていた。本児 の家族が普段利用しているのは冷水のみで、温水は利用していな かった。最終の温水利用時期は不明であった。受傷後に確認した ところ、温水側のロック機能に故障はなかったが、ロックが解除 された状態であった。 |
| 臨床診断名 | 左上肢浅達性〜深達性Ⅱ度熱傷(受傷面積:全体表面積の 8%) |
| 医療費 | 入院 730,600 円 外来(受傷後 6 か月経過時点) 29,300 円 |
| 発生状況 _発生場所 | 自宅のリビングダイニングのリビング寄りに設置されていた。 |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 祖母がリビングにいたが、同室のキッチンに物を取りにいくため に移動しており、受傷の瞬間は目撃していなかった。その他の家 族は外出中であった。 |
| 発生状況 _発生時刻 | 2022 年 4 月 X 日 (金) 午後 1 時 30 分 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | 本児がひとりでウォーターサーバーに近づいて、ウォーターサー バー本体につかまって立っている際に、温水の注水レバーを押し て受傷した。祖母が同室内のキッチンに行くために、本児から目 を離した間の出来事であった。突然、本児の泣き声がしたため、 祖母が振り返ってみたところ、離れた場所にいた本児がウォータ ーサーバー本体につかまって立っており、左手で温水の注水レバ ーを押していた。本児が濡れていて、足元には湯が垂れていたた め、温水により熱傷を負ったと気づいた。祖母が、長袖の着衣を 脱がせて患部を水道の流水で約 5 分冷却後、救急車を要請した。 |
| 治療経過と予後 | 受傷から 50 分後に医療機関に受診した。左上肢皮膚の広汎な発 赤、水疱形成(母・示・中指伸側、手背、前腕全周性、上腕)、 表皮剥離(前腕、肘部・上腕)を認めた(図 1)。洗浄、外用剤に よる創部処置、経静脈的抗菌薬投与を行い、一般病棟に入院し た。X+5、X+6 日目に発熱を認めたが、創部には感染兆候を認め ず、全身状態は良好であり、熱源は不明であったが自然に解熱し た。X+7 日に輸液・抗菌薬治療を終了した。入院中に、形成外科 医から保護者に対して、自宅での処置手順の指導がなされた。 X+15 日目に退院した。退院後の処置は自宅で行い、形成外科外 来で経過観察を継続している。創部は次第に上皮化が進み、植皮 を要する状態には至っていない(図 2)。手指・手背・前腕の一部 は深達性Ⅱ度熱傷であり、関節部が含まれているので、瘢痕拘縮 や成長障害の合併を考慮して長期的な経過観察を予定している。 |
| キーワード | ウォーターサーバー、チャイルドロック、手指熱傷、上肢熱傷 |
