公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.075:類似事例:チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる喉頭熱傷 (No.75 チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる熱傷の類似事例 4)

タイトルチャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる喉頭熱傷
(No.75 チャイルドロック機能付ウォーターサーバーによる熱傷の類似事例 4)
事例年齢:1 歳 4 か月 性別:男児 体重:9.0kg 身長:77.5cm
傷害の種類誤飲、誤嚥、熱傷
原因対象物ウォーターサーバー
臨床診断名口腔・咽頭・喉頭熱傷
医療費1,051,980 円
発生状況
_発生場所
自宅の台所
発生状況
_周囲の人・状況
祖母、兄(6 歳)
祖母は事故をみていないが、兄は横で事故を目撃していた。
発生状況
_発生時刻
2019 年 9 月 X 日(月) 午前 10 時 20 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
ウォーターサーバーのレバーは、床から 68cm の高さにあり、普段から
本児は自分でウォーターサーバーから水を入れて飲んでいた。本人が、
コップにウォーターサーバーから直接お湯をくみ、そのまま勢いよく飲
んだところを兄が目撃していた。お湯の蛇口には普段カバータイプのチ
ャイルドロックが装着されているが、本事例発生時は偶然祖母がお湯を
出した後、チャイルドロックのカバーを戻し忘れていた(なお、祖母は
普段から同製品を使用しており、使用に不慣れな訳ではない)。飲んだ直
後に吐き出し、涕泣したため、祖母がその状況に気付いた。その後頻回
の嘔吐と流涎があり、時折咳嗽を認めたため、受傷約 1 時間後に近隣医
療機関の E R を受診した。
治療経過と予後受診時の心拍数は 169 回/分、酸素飽和度は 97%(大気下)であった。
呼吸数は涕泣のため計測できなかった。受傷約 4 時間後に実施した喉頭
ファイバースコピーで、喉頭の著明な浮腫を認めたため、間欠的なアド
レナリン吸入、デキサメサゾン静注、及び抗菌薬の静注を開始した。し
かし受傷 8 時間後より吸気性喘鳴が出現し、呼吸努力が増悪したため、
気管挿管(内径 3.0mm、カフなしの気管チューブを使用)・人工呼吸管理
を開始した。X+1 日に高次医療機関の PICU(小児集中治療室)へ転
院、搬送された。転院当日に施行された気管支鏡、上部消化管内視鏡で
は、声門下、食道・胃に熱傷を疑う異常所見はなかった。その後、断続
的に喉頭ファイバースコピーを行い、喉頭粘膜浮腫の改善と挿管チュー
ブのリークの出現を確認し、X+4 日に抜管した(経過中に内径 3.0mm、
カフつき気管チューブに変更)。その後も呼吸状態は安定しており、経口
摂取も徐々に可能となった。X+8 日に前医へ転院した。前医での外来
通院でも特筆すべき後遺症を認めず、6 ヶ月程度で終診となった。
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