公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.067:類似事例:医薬品(解熱鎮痛剤)の誤飲による急性薬物中毒の疑い (No.67 医薬品の誤飲による中毒の 類似事項 5)○同

タイトル医薬品(解熱鎮痛剤)の誤飲による急性薬物中毒の疑い (No.67 医薬品の誤飲による中毒の
類似事項 5)○同
事例_基本情報年齢:1 歳 9 か月 性別:女児 体重:12kg 身長:不明
事例_家族構成父、母、同胞(12 歳・4 歳・2 歳)、本児
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
アセトアミノフェン
原因対象物
_入手経路 使用状況
母の薬として病院で処方された。PTP(press through pack)包
装を 1 錠ずつに切り離した状態で母の化粧ポーチ内に保管して
いた。
臨床診断名急性薬物中毒の疑い
医療費入院 179,440 円 外来 0 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
家族全員
発生状況
_発生時刻
2025 年 2 月 X 日 (水) 午前 8 時 0 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
母が薬を入れた化粧ポーチを服用のために床に置いた。その
後、室内で洗濯物を干していた。父は 2 歳の姉に食事をさせて
いた。午前 8 時 0 分、本児が床に座り込んでおり、そばに破れ
た PTP が落ちていることに母が気がついた。確認したところ、
アセトアミノフェン(500 mg) 4 錠とムコダイン(250 mg) 8 錠が
なくなっていた。本児が口に入れているところを目撃した人は
いない。
治療経過と予後午前 8 時 30 分に医療機関に到着。直ちに胃洗浄を行い、胃管内
の排液が透明になるまで施行し、その後活性炭 10 g・下剤として
モビコール 1 包を注入して終了した。処置中に 1 回、嘔吐を認め
た。急性中毒標準診療ガイド(監修・日本中毒学会)に記載のあ
る 72 時間プロトコールに従って、午後 1 時 20 分よりアセチル
システインを投与した。摂取 4 時間後・12 時間後にアセトアミ
ノフェンの血中濃度を採血した。X+2 日に血中濃度は 5 μg/mL
未満であると判明し、アセチルシステインを中止し、退院した。
摂取 24 時間後・72 時間後の肝機能・腎機能は正常であった。
キーワード薬物誤飲、胃洗浄、アセトアミノフェン