No.067:類似事例:医薬品(アレルギー性疾患治療薬)の誤飲による中毒 (No.67 医薬品の誤飲による中毒の類似事例3)
| タイトル | 医薬品(アレルギー性疾患治療薬)の誤飲による中毒 (No.67 医薬品の誤飲による中毒の類似事例3) |
| 事例 | 年齢:1 歳 8 か月 性別:男児 体重:13.6kg 身長:84.2cm |
| 傷害の種類 | 薬物誤飲 |
| 原因対象物 | レボセチリジン塩酸塩シロップ(持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患 治療薬) 容器:計量カップ付きノズル式投薬瓶 |
| 臨床診断名 | 急性薬物中毒 |
| 医療費 | 入院費(計 4 日間:食費抜き)193,720 円 |
| 発生状況 _発生場所 | 自宅リビング |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 本児はリビングに、母はキッチンにいた。父と兄(6 歳)は入浴中、姉(4 歳) は寝室で入眠中であった。 |
| 発生状況 _発生時刻 | 2018 年 5 月 X 日(日)午後 7 時 30 分 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | 傷害発生前日、近医でレボセチリジン塩酸塩シロップ 35mL(5mL 分 2、7 日 分)を処方されていた。シロップは計量カップ付きノズル式投薬瓶(図 1)の中 に入れて処方された。 傷害発生当日の午後 7 時 30 分頃、母はシロップ 2.5mL を付属の計量カップで 本児に内服させた後、シロップの入った投薬瓶をリビングのダイニングテーブ ル(高さ約 80cm)の上において、計量カップをキッチンで洗っていた。本児が突 然咳込んでいる音が聞こえたため、リビングに戻ったら、本児が投薬瓶を手に 持って口につけていた(図 2)。母はすぐに投薬瓶を取り上げて、内容量を確認 したところ、元々25mL あったシロップが 5mL まで減少していた。すぐに小児 救急電話相談(#8000)に電話したところ、救急受診を勧められた。家を出る準 備をしていたところ、本児の目線が合わず、ふらつき始めたため、午後 8 時 5 分に救急車を要請し医療施設に搬送された。救急隊接触時(午後 8 時 15 分)、 バイタルサインは心拍数 114 回/分、呼吸数 24 回/分、血圧 106/64 mmHg、SpO2 97%(室内気)、体温 36.2℃、JCS0 であったが、搬送中に本児は入眠した。テ ーブルの近くには椅子(高さ約 40cm)があり、本児が椅子に上ってダイニング テーブルの上にある投薬瓶に手が届く状況であった。 |
| 治療経過と予後 | 午後 8 時 37 分、医療施設到着時に本児は覚醒しており、バイタルサインは心拍 数 116 回/分、呼吸数 30 回/分、血圧 94/44 mmHg、SpO2 99%(室内気)、体温 36.7℃、意識清明であった。午後 8 時 53 分に診察開始、午後 9 時 28 分に診察 中に嘔吐を認めた。その後徐々に傾眠傾向となり、GCS(グラスゴーコーマスケ ール)で 8 点の意識障害を認めたが、気道・呼吸・循環は保たれていた。静脈路 を確保し観察室で経過観察を行ったが意識障害は改善せず、午後 10 時 35 分に 左鼻腔から胃管を挿入して活性炭 1g/kg を投与し、呼吸・意識レベルの観察目 的に入院となった。入院後、明らかな発熱や頻脈、下痢、尿閉、興奮などはな く、呼吸循環は保たれていたが意識障害は持続した。 入院 2 日目の午前 7 時に覚醒し、ふらつきはなく、経口摂取や排尿・排便に 問題はなかった。 入 院 3 日 目 に 母 に 対 し て 事 故 防 止 支 援 サ イ ト (https://www.niph.go.jp/soshiki/shogai/jikoboshi/)の指導用パンフレットを用 いて事故予防指導を行った。新たな症状は出現せず、入院 4 日目に無症状であ ったため退院した。 |
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