公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.066:類似事例:マグネットボールの誤飲による消化管穿孔(No.66 磁石と鉄球の誤飲による小腸穿孔の類似 事例 11)

タイトルマグネットボールの誤飲による消化管穿孔(No.66 磁石と鉄球の誤飲による小腸穿孔の類似
事例 11)
事例_基本情報年齢:0 歳 11 か月 性別:男児 体重:8.6kg 身長:72cm
事例_家族構成母、姉(4 歳)、本児
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
マグネットボール 直径 5mm 512 個セット
原因対象物
_入手経路 使用状況
ネット通販 新品 姉のために買ったばかり 使用頻度不明
臨床診断名小腸穿孔
医療費入院 1,362,430 円 外来 35,040 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
姉と 2 人のみで遊んでいた。母親は別室で家事をしていた。
発生状況
_発生時刻
2022 年 1 月 X 日 (月) 午後 6 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
マグネットボールで姉妹 2 人で遊んでいたのを母は確認してい
た。別室で母が家事をしていた際に、患児が咳き込んでいた。確
認したところ、患児の口腔内に磁石が 1 個含まれていたことに
気がついた。X+1 日に患児が嘔吐したため A 病院を受診した。
病歴や症状から異物誤飲が疑われたため、精査目的に B 病院へ紹
介された。B 病院での腹部単純 X 線検査で腸管内に多数の連なっ
た異物が認められた。外科的処置の必要性を考慮され、C 病院へ
入院した。
治療経過と予後C 病院入院時点では全身状態良好で、消化器症状を認めなかった
が、X+2 日より不機嫌が持続したことから、急性腹症の可能性を
考慮され同日緊急手術となった。開腹したところ小腸内から 55 個
の磁石が排出され、胃内からは 3 個の磁石を摘出された【図 1】。
磁石を摘出する際に合計 9 箇所の腸管穿孔を認めたため全て閉鎖
した【図 2】。術後に消化器症状の再燃なく経過したため X+4 日
より食事を再開し、その後も良好な経過を辿ったため X+7 日に
退院とした。
キーワード誤飲、 マグネットボール、小腸穿孔