公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.065:類似事例:コンセントに針金を入れたことによる電撃傷(No.65 コンセントに鍵を差し込んだことによ る手掌電撃傷の類似事例 1)

タイトルコンセントに針金を入れたことによる電撃傷(No.65 コンセントに鍵を差し込んだことによ
る手掌電撃傷の類似事例 1)
事例_基本情報年齢:4 歳 8 か月 性別:女児 体重:17kg 身長:100cm
事例_家族構成父、母、姉(7 歳)、本児、弟(2 歳)
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
100 円ショップのホッピングバッグ (折りたたみ式メッシュバッ
グ) H57cm/W35cm/D35cm
原因対象物
_入手経路 使用状況
3-4 年前に新品を店舗で購入し、自宅でおもちゃ入れとして使用し
ていた。針金を覆う部分が徐々にほつれてきてはいたが、今回の
ように針金が取り出されたことは初めてであった。針金の先端は
鋭利ではなかったが、特に加工処置はされていなかった。
臨床診断名電撃傷
医療費入院 17,720 円
発生状況
_発生場所
自宅和室
発生状況
_周囲の人・状況
隣室には母、和室には本児と姉がいた。
コンセントカバーは使用していなかった。
発生状況
_発生時刻
2023 年 11 月 3 日 (金) 午前 9 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午前 9 時頃、和室に姉と本児がいた。和室の畳に置いてあったホ
ッピングバッグの枠組みの約 50cm の針金を姉が外した。その針
金で本児が遊んでおり、両手で針金を持って同室のコンセントの
刺し口に差し込み、火花が散っていたのを姉が目撃した。大きな
音がして隣室の母が駆け寄ると、本児は両手に針金を握ったまま
立位であった。その後、両手掌の疼痛を訴えたため、救急受診し
た。和室のコンセントの刺し口の表面は焦げていたが、コンセン
ト内部の電線などには燃焼は認めなかった。
治療経過と予後救急外来を受診し、左右手掌に線状の白色潰瘍病変を認め、病歴
と合わせて電撃傷と診断した。熱傷部位は足底含め手掌以外には
認めなかった。入院しモニタリングを行ったが、心電図異常や血
液検査での体内の通電を示唆する所見を認めず、翌日退院となっ
た。熱傷部位は軟膏を塗布して湿潤環境を保つように被覆、冷却
管理とした。退院時には水疱形成や表皮破綻はなく、浅達性 II 度
熱傷と判断した。その後は外来で経過観察し、熱傷部位は褐色の
痂皮状の瘢痕となり終診とした。
キーワード電撃傷、コンセント