公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.061:類似事例:玩具のパーツによる食道異物、縦隔膿瘍(No.61 玩具のパーツの誤嚥による窒息の類似事例1)

タイトル玩具のパーツによる食道異物、縦隔膿瘍(No.61 玩具のパーツの誤嚥による窒息の類似事例1)
事例年齢:1 歳 6 か月 性別:男児 体重:9.7kg 身長:76cm
傷害の種類誤飲
原因対象物玩具のプラスチックパーツの一部
(飲み込んだパーツは 1×1×2cm)(図 1, 2)
臨床診断名食道異物、縦隔膿瘍
医療費1,462,700 円
発生状況
_発生場所
自宅のリビング
発生状況
_周囲の人・状況
父と兄(3 歳)と一緒に玩具の片付けをしていた。母は外出中であった。
発生状況
_発生時刻
2017 年 2 月 8 日 午後 7 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
患児が玩具を口に含んでいるのを兄が発見した。父が口腔内より掻き出すよう
にして玩具を1つ取り出した。その後、機嫌が悪く啼泣時にはチアノーゼも認
めるようになった。2 月 9 日に医療機関を受診、吸入と抗菌薬の投薬を受け帰宅
した。同日夜から発熱を認めたため、翌 2 月 10 日に同じ医療機関を受診した。
その際の血液検査で CRP の上昇を認めたため、総合病院に紹介された。総合病
院で施行された CT 所見より、食道異物が疑われたため、高次医療機関に救急
搬送となった。
治療経過と予後消化器内科に依頼し、全身麻酔下で内視鏡を用いて異物(図 1, 2)を除去した。
除去時に食道内へ膿の流出を認めた。術後の造影 CT 検査で、食道と椎体の間
に膿瘍の形成があり、気管への圧迫に伴う呼吸困難の出現が危惧されたため、
挿管したまま帰室した。術後 7 日目に抜管し、抗菌薬の静脈内投与は 2 週間継
続した。2 週間後には、炎症反応も正常化し、造影 CT 検査でも膿瘍の消失を確
認した。誤飲から 24 日目に後遺症なく退院した。
2 月 8 日に口に含んでいた玩具は 2 つで、一つは父によって取り出されたが、
もう一つは飲み込んでいた。
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