公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.055:類似事例:キャップシールの誤飲による咽頭異物 (No.55 プラスチック製シールの誤飲による咽頭異物の類似事例 4)

タイトルキャップシールの誤飲による咽頭異物
(No.55 プラスチック製シールの誤飲による咽頭異物の類似事例 4)
事例年齢:7 か月 性別:男児 体重:8.7 kg 身長:69 cm
傷害の種類誤飲
原因対象物洗眼薬ボトルのキャップシール(長径 17mm×短径 12mm)
臨床診断名下咽頭異物
医療費167,970 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
当時、本児と母のみ自宅にいた
母は同じ居間にいたが、周囲の片付けをしていたため、本児がものを口
に入れたところは目撃していない
発生状況
_発生時刻
2019 年 12 月X日(金) 午後 2 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
直前まで、本児は居間のおもちゃで遊んでいる様子であったが、突然口
をもぐもぐさせる仕草がみられ、そのまま咳き込んで嘔吐した。母が周
囲を確認したところ、なくなったと思われるものはなく、本児の状態が
落ち着いたため様子をみていた。午後 5 時 30 分頃、本児が再度嘔吐し
そうになったため、医療機関 A を受診した。診察上、口腔内に異物は認
められなかったが、咳き込んで嘔吐しそうになる様子が続いたため、医
療機関 B(総合病院)を紹介された。
治療経過と予後午後 7 時に医療機関 B を受診した。CT 写真上、明らかな X 線不透過
性異物は認められなかった。しかし、最近本児がティッシュやティッシ
ュの箱をかじって食べてしまうことがあったという母の話から、X 線透
過性異物を誤飲した可能性を考慮し、耳鼻科医に診察を依頼した。咽頭
ファイバースコピーにて、キャップシールが咽頭後壁に沿って食道入口
部に留まっている状態が確認された。直達鏡下に鉗除し、呼吸状態に問
題がないことを確認後、同日帰宅した。外来での経過確認は行っていな
いが、X+4 日に電話で本児が特に症状なく元気に過ごしていることを
確認した。
尚、摘出されたキャップシール(図 2)は、母が市販の洗眼液ボトル
を開封した際に剥がして洗面所のゴミ箱に捨てたはずのものであるこ
とが判明した。どこでどのように本児がこれを手(口)にすることにな
ったのかは不明である。洗面所は居間の隣にあり、ゴミ箱は高さ 30cm
ほどで蓋のないタイプであった。発生当時、本児はずり這いが可能であ
ったが、普段からベビーゲート等で児の行動範囲を制限するような対策
はしていなかった。
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