公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.041:類似事例:抱っこ紐からの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事 例 10)

タイトル抱っこ紐からの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事
例 10)
事例_基本情報年齢:0 歳 3 か月 性別:女児 体重:4.39kg 身長:52.5cm
事例_家族構成父、母、兄(3 歳)
事例_発達・既往歴周産期歴:36 週 4 日、1,740g で出生
低出生体重児のため、約 1 か月間 NICU 入院
受傷時は未定頚
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
抱っこ紐(縦抱き)
児と抱っこ紐をつなぎ止めるためのウエストベルト付き
原因対象物
_入手経路 使用状況
新品
生後 2 か月頃より、兄の送迎時などほぼ毎日使用していた
臨床診断名左頭頂骨骨折
医療費入院 328,090 円 外来 1,120 円
発生状況
_発生場所
自宅の玄関
発生状況
_周囲の人・状況
母が児を抱っこして帰宅した直後であり、周囲には他に誰もいな
かった
発生状況
_発生時刻
2020 年 10 月 X 日 (水) 午後 4 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
上記時刻に、本児の予防接種から帰宅した。自宅の玄関に入っ
てから、玄関外に置いていた自転車のカバーに母が右手を伸ばし
たところ、抱っこ紐と母の体の隙間(右側)から児の頭が出てき
てしまい、そのまま墜落した。児ははじめ驚いて止まった様子で
あったが、すぐに啼泣した。医療機関 A の小児科を受診した。
なお、同日は初めて抱っこ紐に付属しているウエストベルトを
つけずに抱っこしていた(以前、兄を別の抱っこ紐でウエストベ
ルトをつけず使用して問題なかった経験があったため)。
治療経過と予後医療機関 A から脳神経外科医院 B へ紹介となり、頭部 CT 検査
を施行された。左頭頂骨骨折を疑われ、医療機関 C へ紹介された。
紹介受診時(受傷後約 3 時間)、児の意識は清明で、四肢の動きに
左右差を認めず、バイタルサインは正常であった。左頭頂部に皮
下血腫を認めた。体表面に明らかな打撲痕はなかった。経過観察
目的で入院とした。神経症状の出現なく経過し、全身状態良好の
ため X+4 日に退院した。退院から 1 週間後、1 か月後、3 か月後
に外来で経過を確認し、全身状態に問題なく終診となった。
なお、退院後はウエストベルトを必ずつけて使用しているとのこ
と。
キーワード抱っこ紐、 墜落、頭部外傷