公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.028:類似事例:電気ケトルによる顔面・胸部・上肢熱傷(No.28 電気ケトルによる顔面・胸部・上肢熱傷の 類似事例 7)

タイトル電気ケトルによる顔面・胸部・上肢熱傷(No.28 電気ケトルによる顔面・胸部・上肢熱傷の
類似事例 7)
事例_基本情報年齢:0 歳 7 か月 性別:男児 体重:8kg 身長:90cm
事例_家族構成父、母、本児
事例_発達・既往歴運動発達に問題なし、つかまり立ち可能
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
電気ケトル(図 1)
総容量:600mL 本体質量:約 900g
沸騰時間の目安:200mL 約 1 分半/600mL(満水時)約 3 分
転倒時の湯漏れ防止機能は搭載されていない。
原因対象物
_入手経路 使用状況
インターネット通販で新品を購入し、毎日朝に使用していた。
普段から、高さ 50cm 程度の棚上に置いていた。
(電源コードの配線状況や棚の奥行きなどに関する情報は不明)
臨床診断名顔面Ⅱ度熱傷、前胸部・左上腕Ⅱ〜Ⅲ度熱傷(計 15%)
医療費入院 2,300,000 円
発生状況
_発生場所
自宅
発生状況
_周囲の人・状況
母は、電気ケトルに水を入れて湯を沸かし始めてから、その場を
離れていた。父は、別室で仕事の準備中であった。
発生状況
_発生時刻
2021 年 12 月 X 日 (火) 午前 7 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
受傷直前、母が水 300mL を電気ケトルに入れ、湯を沸かしな
がらその場を離れた。上記時刻に、物音がして父が駆けつけたと
ころ、電気ケトルが倒れており、本児が熱湯を浴びてしまってい
た。両親とも受傷前後の様子を目撃しておらず、本児がどのよう
にして電気ケトルに到達し、ケトルが倒れたのか、詳しい状況は
不明である。
父が本児を風呂場へ連れて行って冷水を浴びせ、その間に母が
救急要請し、医療機関に搬送された。
治療経過と予後初診時の評価では、熱傷範囲は顔面・前胸部・左上腕に及んでい
た。体表面積の 15%を占める重症熱傷で、特に左上腕は水疱底が
白色を呈しており、Ⅱ〜Ⅲ度熱傷であった(図 2)。連日、鎮静下
処置(洗浄、軟膏塗布、被覆)を継続し、X+7 日に左上腕熱傷部
位のデブリドマン手術を実施した。さらに、X+13 日に同部位の
植皮術を実施した。X+30 日に退院し、以降外来通院を継続した。
キーワード電気ケトル、熱傷