公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.026:類似事例:折りたたみ式玩具による手指外傷 (No.26 ベビーカーによる手指切断の類似事例 5)

タイトル折りたたみ式玩具による手指外傷 (No.26 ベビーカーによる手指切断の類似事例 5)
事例_基本情報年齢:2 歳 3 か月 性別:男児 体重:10.6kg 身長:84cm
事例_家族構成父 母 姉(5 歳) 本児
事例_発達・既往歴口唇口蓋裂
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
家庭用 折り畳み式ジャングルジム
原因対象物
_入手経路 使用状況
2015 年に両親が購入。姉が使用していた。
臨床診断名左示指の末節部圧挫創、爪床挫創
医療費外来 26,890 円
発生状況
_発生場所
自宅の部屋
発生状況
_周囲の人・状況
同室に母親はいた。その他の家族は自宅にいなかった。
発生状況
_発生時刻
2020 年 11 月 X 日 (火) 午前 11 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午前 11 時 30 分ごろ母と本児が同室で遊んでいた。母親が 2-3 分
間ほど他のおもちゃを整理していた間に、本児が折り畳んである
状態のジャングルジムを見つけて取り出そうとしていた。本児が
啼泣したので、母が見ると、ジャングルジムの接合部分(図 1)
に左手が挟まっており、取れなくなっている状態だった。母が本
児の手をゆっくり抜いて確認すると出血しており、創部を圧迫し
て救急要請した。午後 0 時 10 分ごろに医療機関に到着した。
治療経過と予後左示指以外に外傷はなく、バイタルサイン・全身状態は安定して
いた。左示指末節部背側より出血が継続していた。X 線検査で骨
折がないことを確認した後に、アドレナリン添加なしリドカイン
を用いて指神経ブロックによる局所麻酔を施行し、出血部位の確
認のため爪を 3/4 程度切除去して 1cm 弱の指先部挫創を確認した
(図 2)。生理食塩水 200ml で洗浄後、5-0 合成吸収糸で 4 針縫
合、皮膚は 5-0 ナイロン糸で 3 針縫合した(図 3)。受傷後 10 日
に抜糸し、感染徴候なく、腱損傷など疑う所見はなかった。受傷後
16 日の形成外科受診時に、縫合糸の残存と排膿を認めたため、創
部感染として抗菌薬の内服を開始した。受傷後 23 日の受診の際に
は創部感染は改善しており、終診となった。左示指の機能障害は
認めなかった。
キーワード