No.026:類似事例:アリーナの座席による手指不全切断(No.26 ベビーカーによる手指切断の類似事例4)
| タイトル | アリーナの座席による手指不全切断(No.26 ベビーカーによる手指切断の類似事例4) |
| 事例 | 年齢:2 歳 6 か月 性別:女児 体重:11.3kg 身長:85.5cm |
| 傷害の種類 | 指の不全切断 |
| 原因対象物 | 観客席の椅子 |
| 臨床診断名 | 左環指指尖部不全切断 |
| 医療費 | 196,720 円 |
| 発生状況 _発生場所 | アリーナ(スポーツや音楽のイベントに利用される、階段状の観客席に囲まれ た多目的施設)の観客席 |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 大人数が参加する音楽イベントの会場であり、非常に混雑していた。 |
| 発生状況 _発生時刻 | 2018 年 5 月 X 日(祝日)午後 3 時 00 分頃 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | アリーナにおいて音楽イベントを両親と共に観覧していた。小児も入場可能な イベントで、小児の入場が許可されたエリアで観覧していた。椅子は、立ち上 がると座面が背もたれ側にたたみ込まれる仕組みとなっていた(図 1)。近くの 席の人が移動した際に両親は立ち上がって移動できるスペースを作ったが、児 はおとなしくしていたため、そのまま椅子に座らせていた。児が母の座席に手 を伸ばしていることに気づかず、児の左側にいた母が椅子に座ったところ、椅 子の座面と肘掛の間に指を挟んで受傷した(図 2、3)。 |
| 治療経過と予後 | 左環指不全切断(石川分類 subzoneⅡ)であり、血流が不安定な様子がみられ た。爪甲は脱臼しており、爪床が露出していた。爪母も一部損傷がみられた。 指腹には指尖から遠位指節間(DIP)関節直上まで縦走する裂創を認めたが、明ら かな骨や腱の露出はなく、明らかな血管や神経の断裂も確認できなかった(図 4)。DIP 関節の動きに問題はなかった。指の X 線写真では、縦方向の末節骨骨 折が確認された。静脈鎮静薬を用いて鎮静し、局所麻酔薬を用いて指ブロック を行い、縫合処置を行った。開放骨折であったため、抗菌薬を投与した。 経過観察を目的に準集中治療室(HCU)に入院となったが、縫合部の感染兆候 はなく、血流も安定していることが確認され、入院翌日に退院となった。その 後は形成外科および整形外科の外来にて創部の経過を観察することとなった。 |
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