公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.004,018:類似事例:赤ちゃん用浮き輪による溺水(No.4 浴槽用浮き輪による溺水、No.18 解決したはずの浴 槽用浮き輪による溺水(2009 年3 月,10 月の2 例)の類似事例1

タイトル赤ちゃん用浮き輪による溺水(No.4 浴槽用浮き輪による溺水、No.18 解決したはずの浴
槽用浮き輪による溺水(2009 年3 月,10 月の2 例)の類似事例1
事例年齢: 8 か月 性別:男 体重: 8.6kg
傷害の種類溺水
原因対象物赤ちゃん用浮き輪(67cm)
臨床診断名呼吸停止(心停止は不明)
医療費387,380 円(うち、入院費用は 336,220 円)
発生状況
_発生場所
自宅の浴槽内
発生状況
_周囲の人・状況
母と一緒に入浴しており、母が着替えを取りに 1~2 分だけ目を離した。
発生状況
_発生時刻
2013 年 1 月 3 日 午後 10 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午後 10 時半過ぎ、自宅の風呂でいつも使用している浮き輪を使って入浴させ
ていた。母が着替えを取りに 1~2 分間ほど目を離した。その後、浴室に戻る
と浮き輪の中に本人がいないことを発見し、見ると浴槽内に沈んでいた。浮
き輪はひっくり返ってはいなかった。すぐに浴槽内からすくい上げて、同居
している祖母に助けを呼んだ。全身チアノーゼで呼吸をしていなかったので、
祖母が救急要請を母に指示しながら人工呼吸を 20 回ほどしたところ、少量の
水を嘔吐した。それでも反応がなかったため胸骨圧迫を 20 回ほど施行した。
徐々に反応が見られるようになり、救急隊が到着した際には啼泣しており、
酸素投与をしながら救急搬送された
治療経過と予後当院到着時、意識レベルは JCS3、GCS13(E4V4M5)であった。目線は合
うが、たまに泳ぐことがあった。酸素投与にて SpO2 は 100%、呼吸数は 40
-50 回程度で、時折うがいのようなごろごろとした音がするため適宜吸引を
行なった。循環動態は安定していた。胸部レントゲン写真にて右上肺野を中
心に浸潤影が認められ、水の誤嚥が強く疑われた。緊急の気管挿管、人工呼
吸管理の適応はなかったが、今後の呼吸状態の悪化の可能性があったため集
中治療室へ入室した。来院時の頭部 CT では異常を認めなかった。入室後、呼
吸状態は悪化することなく経過し、1 月 6 日に一般病棟へ転棟し、麻痺や失調
などの神経学的な異常を認めることなく 1 月 8 日に自宅に退院となった。
キーワード