公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.003,011:類似事例:スーパーボールの誤飲による窒息(No.3,No.11スーパーボールの誤飲による窒息の類似事例2)

タイトルスーパーボールの誤飲による窒息(No.3,No.11スーパーボールの誤飲による窒息の類似事例2)
事例年齢:1歳9か月 性別:男 体重:10kg 身長:90cm
傷害の種類窒息
原因対象物木製の球体
臨床診断名異物誤嚥・窒息・心肺停止・低酸素性能症・誤嚥性肺炎
医療費2,739,290円
発生状況
_発生場所
自宅居間
発生状況
_周囲の人・状況
自宅で母親と一緒に遊んでいた.
発生状況
_発生時刻
2013年4月29日 午後5時50分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
自宅の居間で母親と遊んでいた。母親が目を離した隙に木製の球体を2個、誤嚥した。
母親が慌てて1個は取り出したが、残りの一つは取り出せず、チアノーゼと意識障害
を認めたため、救急を要請した。救急隊が到着時に自己心拍はあったが、搬送途中
に心肺停止となり、救急隊が残りの1個を取り出して病院に到着した。
木製の球体(写真)は、直径が25mmのボールであった。母親によると、このボー
ルは外国製の木製のおもちゃの部品で、友人からのプレゼントであった。箱を捨てて
しまったために、製品名、メーカーはわからない。遊び方は、穴に木製のボールを入
れて転がっていくおもちゃであるとのことであった。
治療経過と予後病院到着時は心静止であり、気管挿管をして心肺蘇生を継続した。挿管後の波形確
認で心拍再開を確認した。最大心肺停止時間は約9分間であった。救命センターへ入
室し、人工呼吸管理・低体温療法を行った。低体温療法は48時間施行し、鎮静・鎮痛
剤及び、ドパミンで循環動体を維持した。低体温療法終了後、鎮静剤を中止し、3日
後に抜管した。誤嚥性肺炎に対して1週間、抗菌薬を使用した。
脳波では後頭葉に棘波を疑わせる所見があり、頭部MRI検査では拡散強調画像で後
頭葉に高信号を認めた。受傷から2週間後に小児科病棟へ転棟した。嚥下訓練、この際リハ
ビリを継続した。退院時には立位は可能になり、食事も以前と同様の物が食べられる
ようになった。視力に関しては、はっきり数値化はできないが、光角弁から人物の区
別がつく程度までには回復している。
再診(2013年6月11日)時には、物は完全に見えており、視線も合い、追視可能
となった。また、自立歩行も可能であった。
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