公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.124 臍圧迫キットにより生じた皮膚びらん

タイトルNo. 124 臍圧迫キットにより生じた皮膚びらん
事例_基本情報年齢:0 歳 2 か月  性別:男児  体重:5.6 kg  身長:未測定
事例_家族構成父,母,本児
事例_発達・既往歴発達正常,既往歴:なし,周産期歴:特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
臍ヘルニア圧迫キット(M サイズ 先端直径 11 mm,高さ 15 mm.製品サイズについては
母がインターネットでみて選択した.図 1)
原因対象物
_入手経路 使用状況
通販サイトで購入し,1 週間前から使用していた
臨床診断名臍部 皮膚びらん
医療費外来 17,780 円
発生状況
_発生場所
自宅
発生状況
_周囲の人・状況
両親と普段通り生活していた
発生状況
_発生時刻
2022 年 4 月 X 日(日)  午前 10 時 0 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
1 か月健診で触診上 1 cm×1 cm 程度の臍ヘルニアを指摘された.その際に臍ヘルニア圧迫
キットを紹介されたため後日通販サイトで購入した.受診 1 週間前から使用方法通りにヘル
ニア部位を圧迫し,製品付属のテープを使用して固定していた.4 月 X-1 日までは臍部位
に異常はなかった.X 日朝,テープ内に膿性浸出液が貯留していたため,午前 12 時(正午)
に医療機関の救急外来を受診した.
治療経過と予後全身状態良好で発熱は認めなかった.臍ヘルニアで隆起した皮膚に膿性浸出液とびらんを認
めた(図 2).臍周囲に疼痛,熱感,発赤はいずれも認めなかった.臍への過度な圧迫によ
る皮膚びらんと判断したが,今後の感染を懸念して抗菌薬含有軟膏の外用とガーゼによる保
護,また抗菌薬の内服を開始した.抗菌薬は 3 日間で飲みきり後終了とし,1 週間後の再診
時には,皮膚びらん部位は上皮化していた.ヘルニア孔が 1 cm 程度であったため,保護者
には自然閉鎖する可能性が高いことを説明した.経過良好であったため,同日終診とした.
その後の再診はない.
キーワード臍ヘルニア,圧迫キット,皮膚びらん