公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.122 ウォーターサーバー後面の排水栓から排出した温水による熱傷

タイトルNo. 122 ウォーターサーバー後面の排水栓から排出した温水による熱傷
事例_基本情報年齢:7 歳 3 か月  性別:女児  体重:18 kg  身長:110 cm
事例_家族構成母,姉 2 人(16,12 歳),兄 2 人(14 歳,13 歳),弟(1 歳),本児
事例_発達・既往歴発達遅滞なし 特記すべき既往歴なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
ウォーターサーバー(床置き型)
本体サイズ(cm):幅 30.5×35.0×高さ 99.0
本体後面の床から 49 cm の高さに排水栓(製品を長期間使用しない場合に本体内部から排
水するための栓)がある.
原因対象物
_入手経路 使用状況
2021 年 10 月からレンタル開始し,居間とダイニングの間あたりに設置して毎日使用してい
た(図 1).
臨床診断名右母指Ⅰ度熱傷(1%未満),背部浅達性Ⅱ度熱傷(約 2%)
医療費外来 16,120 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
寝室に母と 1 歳弟がいた.母は電話中であった.
ほか,12 歳姉がダイニングに,13 歳兄が別室にいたが,受傷時の状況を目撃した者はいな
い.
発生状況
_発生時刻
2021 年 12 月 X 日(木)  午後 7 時頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
受傷直前まで,本児は居間で遊んでいた.本児の声を聞いて,隣の寝室から母が様子を窺っ
たところ,ウォーターサーバーの後面にある排水栓(図 2,3)が開き,温水が漏れ出てい
た.本児はすぐそばにしゃがみこんでおり,着ていた衣服の背中あたりが濡れていた.本児
の服を脱がせたところ,背部に熱傷を認め,救急外来を受診した.
治療経過と予後救急外来受診時,本児の全身状態は良好で,バイタルサインに異常はなかった.右母指およ
び背部の熱傷部位に対して,洗浄後ワセリンを塗布しガーゼで被覆した.受傷翌日に再診
し,熱傷深度の悪化や感染徴候がないことを確認した.以降は近医皮膚科に紹介転医し,後
遺症なく治癒した.
キーワードウォーターサーバー,排水栓,熱傷