公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.008 マニキュア除光液による中毒

タイトルNo. 8 マニキュア除光液による中毒
事例_基本情報
年齢:2か月 性:男
事例_家族構成
年齢:2か月 性:男
事例_発達・既往歴
年齢:2か月 性:男
傷害の種類アセトンの受動吸入による中毒
原因対象物
_対象名称
マニキュア除光液
原因対象物
_入手経路 使用状況
マニキュア除光液
臨床診断名嘔気・嘔吐,意識障害(傾眠)
医療費
発生状況
_発生場所
自宅の 8畳間,床
発生状況
_周囲の人・状況
母が除光液を使用する際,そばに児を寝かせた(母から約 1m)
発生状況
_発生時刻
午前 10時頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
ティッシュペーパーに除光液を数回振り出し拭き取ることを繰り返し,手足計 20本の
爪からマニキュアを除去するのに約15分を要した.使用した除光液は100mlほど残っ
ており,使用中は開栓したままであった.使用後,除光液臭が充満しているのに気づ
いたが,換気はしなかった.その後,児は怒責様の発声が数回あり,ぐったりとした様
子で 12時間以上寝ていた.授乳を試みるも吸てつ力は極端に弱く,嘔吐をくりかえし
反応がにぶかった.
治療経過と予後発生約 20時間後,嘔吐・意識障害の精査目的で紹介入院となり,発生状況からアセト
ン中毒を疑った.傾眠傾向で腹部膨満をみとめたが,一般血液,生化学,静脈血液ガス
分析,尿検査に異常はなかった.意識障害は改善傾向と判断し,経口的には何も与え
ず,補液のみで経過観察した.発生約 30時間後の嘔吐を最後に嘔吐は消失し,その後
は哺乳も良好となり,4日目に元気に退院した.入院時の血清アセトン濃度は 8μg/ml
(基準値< 5)であった
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