公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.073 エタノールを含有する洗口液を誤飲したことによる急性アルコール中毒

タイトルNo. 73 エタノールを含有する洗口液を誤飲したことによる急性アルコール中毒
事例年齢:2 歳 1 か月  性別:男児  体重:11kg  身長:82cm
傷害の種類中毒
原因対象物エタノールを含有する洗口液
臨床診断名急性アルコール中毒
医療費20,290 円(救急外来受診+一般外来受診 2 回)
発生状況
_発生場所
自宅洗面所
洗口液は普段は洗面所三面鏡内の棚に保管していたが,事故当日は洗面台上においてあった
とのこと.洗面台は踏み台を使えば手が届く高さであった.
発生状況
_周囲の人・状況
両親,姉が在宅.事故発生時,両親は居間にいた.
発生状況
_発生時刻
2017 年 2 月 26 日  午後 10 時頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午後 10 時頃,患児が当該製品をもって両親の所に来たため,確認したところ内容液が減っ
ていた(100mL 程度).その後徐々に顔面紅潮,構音障害,ふらつきが出現した.父が催吐
し,救急相談に電話連絡し,医療機関を救急受診した.
本児は 2~3 か月前から洗口液を好み,歯磨きなどの際に日常的に使用していた.製品ラベ
ルの注意事項には「幼児の使用には適しません」と記載があったが,母は記載に気づいてい
なかった.
治療経過と予後救急外来受診時(27 日午前 0 時頃),患児は軽度興奮しており,構音障害とふらつきを認め
たが,活発に走り回っていた.身体所見上は顔面紅潮を認めたが,その他には明らかな異常
所見は認めず,呼吸状態は安定しており,体温も正常であった.
(バイタルサイン:体温 36.7℃,脈拍数 137bpm,SpO2 98%(室内気))
受診時点で誤飲から 2 時間経過しており,症状も軽快傾向であったため,自宅経過観察の方
針とした.
メーカーに問い合わせたところ,使用していた洗口液のアルコール濃度は 20% で,エタノー
ル摂取量は最大で 20mL(15.8g)と推測された.
帰宅後も新たな症状は出現しなかった.翌日小児科外来再診時(27 日午前 9 時)は元気で
あったが,軽度のふらつき,構音障害が残っていたため,翌日再診の方針とした.
27 日午後にはふらつき,構音障害は軽快し,28 日午前 10 時再診時は無症状であったため,
終診・有事再診とした.
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