公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.044 助手席に進行方向後ろ向きに設置されたチャイルドシート着座中の頭部外傷(自動車衝突時のエアバッグの展開による)

タイトルNo. 44 助手席に進行方向後ろ向きに設置されたチャイルドシート着座中の頭部外傷(自動車衝突時のエ
アバッグの展開による)
事例年齢:0 歳 7 か月  性別:女  体重:7kg  身長:69cm
傷害の種類頭部打撲
原因対象物助手席に進行方向後ろ向きに設置されたチャイルドシートと自動車のエアバッグ
臨床診断名1.頭蓋骨骨折(右側頭骨),2.外傷性頭蓋内出血,3.右脳脱
医療費3,504,570 円
発生状況
_発生場所
公道(一般道)
発生状況
_周囲の人・状況
祖母が自家用車で,兄(4 歳),姉(1 歳)を保育園から送迎中であった.本児のチャイルドシー
トは助手席に設置され,児は進行方向に対して後ろ向きになるように座らされていた.
発生状況
_発生時刻
2013 年 4 月 4 日  午後 5 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
児が乗っていた車が,停車中の前の車に追突してエアバッグが作動した.チャイルドシー
トは助手席の背もたれ方向に飛ばされ,児は右側頭部を強打した.その後,顔色不良で右
側頭部の腫脹が著明となり,意識障害,瞳孔不同が認められた.気管挿管され,ドクター
ヘリにて当院に搬送となった.
今回の事故では,同乗者に怪我はみられなかった.
治療経過と予後入院時の頭部 CT 検査で,右側頭骨骨折,脳室内出血,外傷性くも膜下出血の所見が認め
られた.治療として,呼吸・循環管理を行った.4 月 5 日の頭部 CT 検査にて右脳脱の所見
を認めたため,4 月 9 日に脱出脳の整復,硬膜・頭蓋形成術を行った.4 月 9 日,約 3 分間
持続する全身性間代性けいれんを認め,CBZ の内服を開始した.その後は明らかなけいれ
んは認めなかった.その他の明らかな神経学的異常は認めず,経口的に食事摂取も可能と
なった.入院日数は 22 日であった.今後,外傷性てんかんの発症の可能性があり,外来に
て経過観察中である.
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