公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.121:類似事例:金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲(No.121 金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲によ る消化管異物 8)

タイトル金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲(No.121 金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲によ
る消化管異物 8)
事例_基本情報年齢:0 歳 9 か月 性別:男児 体重:10.3kg 身長:70cm
事例_家族構成父、母、本児
事例_発達・既往歴特記すべき事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
加熱式タバコ、金属片内蔵タバコスティック
原因対象物
_入手経路 使用状況
両親が日常的に加熱式タバコスティックを使用している。普段は
本児の手の届かない高さに置いて保管している。
臨床診断名タバコ誤飲、異物誤飲(金属片)
医療費入院 151,120 円
発生状況
_発生場所
自宅の寝室
発生状況
_周囲の人・状況
本児は両親とともに寝室で就寝していた。父のズボンのポケット
に加熱式タバコスティックが入った箱が開封された状態で入った
ままだった。
発生状況
_発生時刻
2022 年 9 月 X日(日) 午前 6 時頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午前 6 時頃に父が物音で起床したところ、本児が加熱式タバコス
ティックを誤飲していた。本児の近くに少量のタバコスティック
紙を伴う嘔吐痕あり。父は、本児が誤飲していると思い、口腔内
からタバコを取り出そうと試みたが、困難であった。その際に、
父は加熱式タバコに内蔵されている金属片が無くなっていること
に気がついていたが、金属片を誤飲している可能性は低いと判断
し、自宅で様子をみていた。
治療経過と予後同日午後 8 時頃までに金属片が自宅で見つからなかったことか
ら、金属片を誤飲している可能性を心配し、父・母・本児で医療機
関を受診した。異物誤飲を疑い、胸腹部 X 線写真を撮影したとこ
ろ、腸管内に金属片を疑う 3mm×8mm 大の X 線非透過性異物を
認めた。本児の全身状態は良好であったが、金属片の形状から腸
管損傷のリスクがあると判断し、経過観察入院とした。ニコチン
中毒については誤飲から 12 時間以上経過していること、血液検査
で特記すべき異常所見を認めなかったことから否定的と判断し
た。X+1 日に便とともに金属片が排泄された。嘔吐や腹痛、血便
等の明らかな異常所見を認めず、X+2 日に再発予防教育を母親に
行ったうえで退院とした。
キーワード加熱式タバコ、異物誤飲 (金属片)、消化管内異物