No.121:類似事例:金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲による胃粘膜損傷(No.121 金属片を内蔵した加熱式 タバコの誤飲による消化管異物 7)
| タイトル | 金属片を内蔵した加熱式タバコの誤飲による胃粘膜損傷(No.121 金属片を内蔵した加熱式 タバコの誤飲による消化管異物 7) |
| 事例_基本情報 | 年齢:0 歳 11 か月 性別:男児 体重:9.3kg 身長:74cm |
| 事例_家族構成 | 父、母、兄、姉 2 人、本児 |
| 事例_発達・既往歴 | 特記事項なし |
| 傷害の種類 | |
| 原因対象物 _対象名称 | 加熱式タバコ、金属片内蔵タバコスティック |
| 原因対象物 _入手経路 使用状況 | 母が吸っていた加熱式タバコスティック。本児の近くにタバコス ティックが入ったかばんを置いていた。元々母はかばんに加熱式 タバコスティックを入れて管理しており、これまでも本児が度々 母のかばんを漁りタバコスティックを触っている姿は目撃されて いた(口に入れることはなかったので、特に置き場所を改めるこ とはしなかったとのこと)。 |
| 臨床診断名 | タバコ誤飲、異物誤飲(金属片)、胃粘膜損傷 |
| 医療費 | 入院 477,400 円 |
| 発生状況 _発生場所 | 自宅の寝室 |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 発生時の様子に記載 |
| 発生状況 _発生時刻 | 2022 年 7 月 X 日 (日) 午前 8 時 30 分 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | 7 月 X 日午前 8 時ころ母と本児が起床し、母は隣の部屋でミルク を作った。調乳中同胞は寝ており、誰も本児の行動を見守る人は いなかった。その後哺乳を行おうとしたが、ぐずっている様子が あり哺乳をせず様子をみていたところ、午前 9 時 17 分に嘔吐が あり、その後顔色不良があった。タバコ誤飲を疑い父が口の中に 指を入れたところ紙(タバコスティックの外側の紙と思われた) が出て、その後もぐったりしていたため救急車を要請した。本児 の近くに母のかばんが置いてあり、中を確認するとタバコスティ ックが1本減っていたため、本児が誤飲したと予想された。 救急隊到着時は啼泣なく活気に乏しい状態であった。SpO2 が 90%前半であったため酸素投与を行いながら医療機関へ搬送し た。 |
| 治療経過と予後 | 同日午前 9 時 39 分に到着、体温 37.2℃ 心拍数 158/分 呼吸数 22 回/分 SpO2 100%(O2 3L マスク)であった。嘔吐・活気低下を 認め、誤飲から1時間程度である可能性が高く、同医療機関の小 児科医へ紹介となった。状況から胃洗浄の適応と判断し胃管挿入 後微温湯で胃洗浄を行い、クエン酸マグネシウムと活性炭の投与 を行った。 胃洗浄開始時は茶色混じりの白色(ミルクと思われる)液体が引 けたが洗浄を 4 回施行し透明になったことを確認した。 胃洗浄処置施行中に別医師が詳細を母に確認したところ、摂取し たと推測されるタバコスティックの中に、金属片が入っているこ とが分かった。 胃洗浄終了後に胸腹部 X 線を撮像したところ、四角形の異物が確 認された。 金属片による消化管損傷のリスクを考え、消化器内科医師ととも に鎮静の上、透視下で金属片の位置を確認しながら上部消化管内 視鏡で摘出した。胃弯隆部大弯に金属片(11mm×4mm 大)と円状 のスポンジを認めた。生検鉗子で金属片を回収し透視下で金属の 遺残がないことを確認した。胃粘膜に線上の出血痕(図 1)を認め たが、同部位から活動性出血は認めなかった。 摘出後は経過観察目的に入院とした。入院後より覚醒し、同日夕 方に 38℃の発熱を認めたが以降の意識レベルは清明で嘔吐などの 消化器症状も認めなかった。X+1 日には解熱を認め排便に便潜血 も認めなかったためミルク哺乳を開始、X+2 日目に離乳食を開始 し以降も消化器症状などを認めず血液検査でも臓器障害や炎症所 見の上昇を認めず X+4 日目に退院とした。 X+11 日後に外来を受診し、以降のタバコの管理の確認を行った。 また、これまでに同胞にも異物誤飲のエピソードがあったことか ら、市の保健センターへ定期的な訪問を依頼した。 |
| キーワード | 加熱式タバコ 、異物誤飲(金属片)、消化管内異物、胃粘膜損傷 |
