公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.106:類似事例:液体芳香剤による誤嚥性肺炎(No.106 アロマディフューザーの液を誤嚥したことによる化 学性肺炎の類似事例 3)

タイトル液体芳香剤による誤嚥性肺炎(No.106 アロマディフューザーの液を誤嚥したことによる化
学性肺炎の類似事例 3)
事例_基本情報年齢:0 歳 8 か月 性別:男児 体重:7.4kg 身長:不明
事例_家族構成父、母、姉
事例_発達・既往歴特記事項なし、つかまり立ちや伝い歩きが可能であった
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
液体芳香剤(芳香剤が入った瓶にリードをさして使用するもの。
パッケージには石油 2 類 火気厳禁と書いてあった。)
原因対象物
_入手経路 使用状況
友人の結婚式での記念品
臨床診断名誤嚥性肺炎
医療費入院 124,930 円
発生状況
_発生場所
自宅
発生状況
_周囲の人・状況
母と一緒。母は転居準備のため荷物整理をしていた。父は仕事で
不在であった。
発生状況
_発生時刻
2015 年 6 月 X 日 (木) 午前 10 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
普段は本商品を手の届かないところに置いていたが、受傷当日は
転居準備のために棚の上の手の届くところに置いてしまってい
た。棚は本児が伝い歩きに使っているものであった。また本受傷
時はリード(棒)をさしていない状態であった(アロマディフュ
ーザーのリードをさしていない状態のこと)。
上記のような状況のなか、本児が棚に手を伸ばして本商品の瓶を
倒し、中身がこぼれて顔にかかった。
治療経過と予後受傷後 30 分程度で医療機関を受診した。受診時、顔色不良と努力
呼吸を認め、酸素を開始した。意識障害(GCS E1V1M1)も認め
た。体温 36.9 度、SpO2(酸素 5L )98%、その他のバイタルサイ
ンは不明であった。呼吸音はやや減弱していたもののラ音を聴取
しなかった。 呼吸状態のわりに意識レベルが悪く入院とし、抗生
剤とステロイドの点滴を行った。受傷後 3 時間程度で意識障害は
改善し、受傷後 5 時間には室内気で SpO2 99% となった。入院後
の体温は 37.5 度程度が最高で、高熱はみられなかった。一方、胸
部単純 X 線写真では入院当日には肺炎像を認めなかったが、翌日
には両側に肺炎像を認めた。入院中、呼吸状態は落ち着いており、
入院 5 日目の胸部単純 X 線写真で浸潤影の改善をみとめ、同日退
院となった。
退院後転居したため、その後の詳細な経過は不明である。ただ最
近当地に戻り受診記録があったが、その記録では明らかな後遺症
は見受けられなかった。
(備考欄)
先日、injury alert に No.106 アロマディフューザーの液を誤嚥
したことによる化学性肺炎の報告があり、本事例は 6 年前の事で
はあるが、貴重な類似例であり報告することとした。
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