公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.101:類似事例:ミシン針による指刺創 (No.101 ミシン針による指刺創の類似事例 1)○

タイトルミシン針による指刺創 (No.101 ミシン針による指刺創の類似事例 1)○
事例_基本情報年齢:11 歳 8 か月 性別:男児 体重:32kg 身長:143cm
事例_家族構成父、母、姉(14 歳、15 歳)、弟(7 歳)
事例_発達・既往歴気管支喘息 発達遅滞なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
ミシン針
原因対象物
_入手経路 使用状況
学校の授業で使用
臨床診断名左母指刺創
医療費入院 0 円 外来 13,840 円
発生状況
_発生場所
学校内の教室
発生状況
_周囲の人・状況
家庭科実習中、教員 2 人が教室内にいたがそばにはいなかった。
その他に 30 人ほどの生徒が教室内におり、1 人 1 台ずつミシン
(針の最終交換日時は不明)を使用していた。本児は実習以外で
のミシンの使用経験はなかった。
発生状況
_発生時刻
2024 年 7 月 X 日 (火) 午後 1 時 15 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
本児が電動ミシンを使用中に、児の使用しているミシンの電源コ
ードに他児童の足がかかり、ミシンが動いた。その際に本児の左
母指にミシン針が刺さり、受傷した。ミシン針が屈曲しており抜
去が困難だったため、救急車を要請し医療機関 A へ搬送された。
治療経過と予後医療機関への搬入時、指以外に受傷はなく、バイタルサインに異
常はなかった。局所麻酔下に処置した。ミシン針は 2 つに折れて
おり、一本は爪甲から刺入し、90 度折れ曲がった状態で爪下皮か
ら先端が露出しているのが目視できた(図 1 の①)。X 線写真では爪
床内に長さ 7mm の異物が確認され(図 2 の②)、①を除去した後に
も目視不能であった。よって爪甲を一部剥離したところ、爪床部
に異物を目視で確認できたため、鑷子を用いて抜去した。抜去後
の単純 X 線写真で異物の残存がないことを確認した(図 3)。その後
は感染、神経障害、血流障害などの合併症を認めず経過した(図 4)。
キーワードミシン、指刺傷、皮下異物、爪甲