公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.094:類似事例:玩具入りボール状入浴剤による膣内異物(No.94 カプセル型スポンジ玩具による膣内異物の 類似事例 1)

タイトル玩具入りボール状入浴剤による膣内異物(No.94 カプセル型スポンジ玩具による膣内異物の
類似事例 1)
事例_基本情報年齢:6 歳 0 か月 性別:女児 体重:18kg 身長:115cm
事例_家族構成父、母、本児、妹(4 歳)
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
玩具入りボール状入浴剤(図 1)。中の玩具は 2cm×1cm×1cm 大。
(対象年齢 12 歳以上)
原因対象物
_入手経路 使用状況
受傷前日に玩具入りボール状入浴剤を 100 円ショップで購入し
た。同日入浴中に母と共に開封し、中に入っていた玩具で遊んで
いた。その他にも浴室内には、同様の大きさの玩具が他に 4 個、
一回り大きい玩具が 2 個あり、計 7 個保管されていた。本児は日
常的に入浴中におままごとをして遊んでいた。
臨床診断名膣内異物
医療費入院 5,604 円 外来 26,712 円
発生状況
_発生場所
自宅浴室
発生状況
_周囲の人・状況
母と妹と本児の 3 人で入浴していたが、母のみ先に浴室から出て
脱衣所にいた。本児は妹と共に浴槽内で遊んでいた。普段から本
児は外陰部をいじる癖はないが、自分で広げて洗うように母が本
児に日頃から指示をしているとのことであった。
発生状況
_発生時刻
2022 年 10 月 X 日 (金) 午後 6 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
上記時刻に母と妹と入浴していた。母が先に退室し、本児は妹と
浴槽内で遊んでいた。この際、湯の深さは 30 ㎝強であった。母
は退室した 5 分後に浴室から出てくるように声をかけたが、遊び
に夢中で出てこなかった。退室から約 10 分後に、突然本児が啼
泣し、玩具が誤って膣内に入ったと母へ伝えた。本児いわく、
「自分で外陰部をいじって同玩具の先端を入れてみたら、そのま
ま手が滑り入ってしまった」とのことであった。母がすぐに外陰
部を確認するも異物は認めなかった。医療機関 A を受診し、体表
からは異物を認めなかった。覚醒下で摘出を試みるも本児の拒否
が強く困難であったため、医療機関 B へ紹介された。
治療経過と予後医療機関 B 受診時は全身状態良好であり、外陰部の疼痛や違和感
の訴えはなく、出血や帯下は認めなかった。X 線写真で明らかな
異物は認めず、3日後(月曜日)の再診を指示した。再診時、超音
波検査で膣内に 1.5cm×0.7cm 大の異物を認めた(図 2)。静脈麻
酔薬投与により鎮静・鎮痛をし、産婦人科医によりクスコ膣鏡と
長攝子を使用し、異物を摘出した(図 3)。処女膜の損傷は無く、
膣内出血は認めなかった。同日、退院した。
キーワード玩具入り 入浴剤、膣内異物