公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.074:類似事例:高分子吸水球の誤嚥による気管支異物(No.74 ビーズ型芳香消臭脱臭剤の誤嚥による気道異 物 3)

タイトル高分子吸水球の誤嚥による気管支異物(No.74 ビーズ型芳香消臭脱臭剤の誤嚥による気道異
物 3)
事例_基本情報年齢:1 歳 11 か月 性別:女児 体重:11kg 身長:91cm
事例_家族構成父、母、兄 2 人 (3 歳、8 歳)、本児
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
ぷよぷよボール(高分子吸水球:玩具, 膨らます前は1個 2mm 大)
原因対象物
_入手経路 使用状況
2020 年 4 月に、本児の兄のために、自宅近くのホームセンターで
親が購入した。
臨床診断名異物誤嚥、気管支異物
医療費入院 621,060 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
本児が居間で兄弟とともにぷよぷよボールで遊んでいた。そばに
父親がいた。ぷよぷよボールは膨らます前のものを開封して使用
しており、個数などは不明であった。
発生状況
_発生時刻
2020 年 11 月 X 日 (金)
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
11 月 X 日、本児がぷよぷよボールを口の中に入れて飲み込んだ
のを父親が確認した。明らかな窒息や誤嚥を示唆する症状はなか
った。数時間後に近医小児科 A を受診したが、異常を認めず経過
観察とされた。X+1 日に咳嗽が出現したため、近医耳鼻科 B を
受診したところ、左肺の呼吸音減弱を指摘され、同日近医小児科
A を紹介受診した。感冒の診断で経過観察とされ、X+2 日に排便
時にぷよぷよボール 1 つの排泄があり、咳嗽も軽減傾向であった
ため、終診となっていた。明らかな呼吸困難などはないものの喘
鳴は持続しており、X+20 日に同胞が近医耳鼻科 B を受診した際
に本児の聴診も行われ、左肺の呼吸音減弱が持続していたため、
総合病院小児科 C を紹介受診した。総合病院小児科 C で撮影し
た胸部レントゲン写真で Holzknecht 徴候が認められ、気管支異
物を疑われ高次医療機関 D を紹介受診となった。
治療経過と予後受診時は意識清明で、呼吸状態は安定しており、呼吸数 32 回/分、
酸素飽和度 96%であった。胸部 X 線写真で Holzknecht 徴候を認
め(図 1)、胸部造影 CT で左主気管支上下葉分岐部に 9mm 大の結
節影を確認した(図 2)。左気管支異物の診断で緊急気管支鏡を施行
し、膨張したぷよぷよボールを摘出した(図 3)。術後経過良好で後
遺症なく術後 4 日で退院した。
キーワード補助輪、自転車、側溝 、頭蓋骨骨折