公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.067:類似事例:医薬品(ビタミン剤)の誤飲(No.67 医薬品の誤飲による中毒の類似事例2)

タイトル医薬品(ビタミン剤)の誤飲(No.67 医薬品の誤飲による中毒の類似事例2)
事例年齢:1 歳 7 か月 性別:女児 体重:8kg 身長:76.5cm
傷害の種類薬物誤飲
原因対象物ビタミン剤(27 錠入り、写真 1)
製品容器 全体のサイズ:6cm×3cm、蓋は直方体に近い形状でサイズは縦 2cm×
横 3cm×高さ 2cm、容器はチャイルドレジスタンスではなかった、錠剤形状:白色
円形、直径 10mm
成分〈3錠あたりの分量〉:ベンフォチアミン(活性型ビタミンB1) 〈138.3mg〉、ヘ
プロニカート〈100mg〉、シアノコバラミン〈60μg〉、トコフェロールコハク酸エ
ステルカルシウム〈51.79mg〉など
臨床診断名ビタミン剤誤飲
医療費4,870 円
発生状況
_発生場所
自宅のリビング
発生状況
_周囲の人・状況
生来健康で、成長発達に異常の指摘がない児。両親・児の三人暮らし。父は仕事中
で不在であった。リビングで児は独りでテレビを見ていた。約 2m 離れたオープン
キッチンで母が家事を行なっていた。
発生状況
_発生時刻
2017 年 7 月 4 日 午後 1 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
自宅リビング内の高さ 100cm のオープンラックに置いた蓋のない籠にビタミン剤
の入った容器を収納していた。容器は開封済みで、ビタミン剤の残数は約 17 錠で
あった。午後 1 時 15 分頃、物音に気づいた母が振り返って状況を確認した際、オ
ープンラックに置いていた籠が床に落下していた。児は籠の中から容器を取り出し
手に取っていた。その時点では容器のキャップは開いていなかった。児をリビング
内で遊ばせたまま、母は隣室で掃除を続けていた。
午後 1 時 30 分、母がふとリビングを見ると、容器内に入っていたはずの錠剤 2 錠
が床に落ちており、児がキャップを握り口腔内に錠剤を含んでいるのを発見した。
容器は空だった。すぐに母が児の口腔内から 13 錠を掻き出し、床に落ちた 2 錠を
回収した。午後 3 時すぎに医療機関を受診した。
治療経過と予後来院時にぐったりした様子はなく、バイタルサインは異常なかった。上記病歴から、
ビタミン剤を最大で 2 錠誤飲した可能性があると推察された。有意な症状を認めず、
診察でも異常所見を認めなかった。傷害予防教育を実施し、自宅経過観察の方針で
帰宅となった。以降の再診はない。
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