公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.050:類似事例:スタンプ式トイレ洗浄剤の誤飲(No.50 新しいタイプの洗剤(1回分パックタイプ洗濯用 液体洗剤)の誤飲による中毒の類似事例7)

タイトルスタンプ式トイレ洗浄剤の誤飲(No.50 新しいタイプの洗剤(1回分パックタイプ洗濯用
液体洗剤)の誤飲による中毒の類似事例7)
事例年齢:1 歳 6 か月 性別:男児 体重:9kg 身長:83cm
傷害の種類誤飲
原因対象物スタンプ式トイレ洗浄剤(ジェル状の本製品を便器表面に貼り付けると、水を
流すたびに便器の洗浄ができるもの)
自宅のトイレ内の状況(便器内、外観)(図 1)
臨床診断名異物誤飲による嘔吐症
医療費55,000 円(外来)+182,110 円(入院)
発生状況
_発生場所
自宅トイレのなか、便器の蓋は開けられていた。
身長:83cm、上肢の長さ(指先〜肩まで):37cm、便座までの高さ:40cm 程
度で便器内に児の手が十分に達する事が可能
発生状況
_周囲の人・状況
児は成長発達が正常な健常児。事故が発生した当時、大人の目撃はなく、児が
トイレ内で嘔吐していた所を母が発見した。
発生状況
_発生時刻
2018 年 10 月X日(火)午後 3 時 40 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
児も予め便器内に母が上記製品を貼付する所を見ていた(図 1)。母が洗濯物を
干している最中に児がトイレ内に入りジェルを触った模様。啼泣し嘔吐してい
る所を母が発見。児の手に洗浄剤のジェルが付着し、便器内の洗浄剤が一部か
けていた。5回嘔吐したため、救急車を要請した。午後 4 時過ぎに医師が診察
した時点では、意識レベルは清明でバイタルサインも安定していた。輸液を開
始し、経過観察を目的に入院加療とした。
治療経過と予後誤飲した洗浄剤のジェルには、中毒を起こす可能性があるものとして界面活性
剤が含まれていたため、同日は輸液と牛乳摂取にて経過を観察した。消化管の
粘膜傷害も危惧されたが、症状の再燃や新規症状はなく、第 2 病日から食事を
開始し、第 3 病日に退院した。
再発予防策としては、便座ロックの使用などが考えられる。
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