公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.026:類似事例:ベビーチェアの回転式テーブルに挟まれて受傷した手指外傷(No.26 ベビーカーによる手指 切断の類似事例 8)

タイトルベビーチェアの回転式テーブルに挟まれて受傷した手指外傷(No.26 ベビーカーによる手指
切断の類似事例 8)
事例_基本情報年齢:1 歳 8 か月 性別:男児 体重:9.3kg 身長:80.0cm
事例_家族構成父、母、本児
事例_発達・既往歴乱視
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
回転式テーブル付きベビーチェア(図 1)
外形寸法幅 540 mm × 奥行 536 mm × 高さ 801 mm
素材:天然木(ラバーウッド), ウレタン樹脂塗装
原因対象物
_入手経路 使用状況
入手経路不明
自宅リビングで使用
臨床診断名左示指末節骨開放骨折
医療費外来 6,470 円 入院 182,430 円
発生状況
_発生場所
自宅のリビング
発生状況
_周囲の人・状況
母と本児は自宅にいた。母はリビングが見える構造になっている
キッチンに、本児はリビングにいた。
発生状況
_発生時刻
2022 年 5 月 X 日 (土) 午後 7 時 20 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
リビングにて、本児が回転式テーブル(重さ 1.5 ㎏)を備えたベ
ビーチェアの左側に立位でいた。そのあと、図 1-b の状態から自
身で回転式のテーブルを右手で持ち上げ、手を離した際に左示指
をテーブルとそれを支える木製のストッパーとの間に挟み受傷し
た(図 1-c で再現)。母は本児がテーブルを持ち上げるところは確
認しているが、自身の手元を見ていたため実際の現場は目撃して
いない。テーブルの倒れる音がした後、本児の泣き声が聞こえ
た。母がすぐに見に行くと、本児は立位で左示指をテーブルとス
トッパーの間に挟んだ状態でいた。
テーブルにはロック機能は備わっておらず、受傷の原因となった
ストッパー部の床からの高さは 650 mm であった。
治療経過と予後左示指の中節部から爪床にかけて半断裂を認めた。(図 2)
示指爪体は脱臼しており、末端側に付着していた。
X 線写真では末節骨末梢部の骨折を認め、創内で末節骨の露出を
認めた。
屈筋腱は末節骨に付着しており、動脈、神経損傷は認めなかった。
末節骨先端と爪床を合わせるように皮下縫合と表皮の単一結節縫
合を行い、爪体は元の位置に整復後に縫合を行った。(図 3)
その後の外来フォローでは特記すべき合併症なく創部は改善傾向
である。
キーワードベビーチェア、回転式テーブル、手指外傷