公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.133 新型コロナウイルス抗原検査キットによる鼻腔異物

タイトルNo. 133 新型コロナウイルス抗原検査キットによる鼻腔異物
事例_基本情報年齢:1 歳 2 か月  性別:男児  体重:8 kg  身長:71 cm
事例_家族構成父,母,姉,本児
事例_発達・既往歴なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
鼻腔ぬぐい検体採取用綿棒
原因対象物
_入手経路 使用状況
新型コロナウイルス抗原検査キットとして広く医療機関で使用されているもの.綿棒を鼻腔
に挿入して検体を採取する.1 回ごとに使い捨てのものである.
臨床診断名鼻腔異物
医療費入院 236,110 円
発生状況
_発生場所
医療機関(外来)
発生状況
_周囲の人・状況
検体採取を行う診察室で,医師,看護師,母,本児が同室内にいた.
発生状況
_発生時刻
2023 年 1 月 X 日(水)  午前中
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
X 日午前中,発熱のため医療機関 A(クリニック)を受診した.院内でコロナウイルス抗
原検査用の検体採取を試み,母が本児を抱っこして座り,看護師が頭を固定した状態で,医
師が検体採取用の綿棒を児の鼻腔に挿入した.本児が大きく暴れることはなかったが,採取
用の綿棒が途中で折れて先端が鼻腔に残った.高次医療機関 B の耳鼻咽喉科に紹介となり,
同日午後 0 時頃受診した.
治療経過と予後異物は中鼻道にあり,外来での摘出を試みたが困難であった.X 日午後 2 時頃,全身麻酔下
に直視鏡で異物を確認し,ニシハタ氏鋭匙鉗子で把持し,摘出した(図 1).経過観察のた
めに入院し,X+1 日に退院した.その後本件に関する再診はない.
キーワード迅速検査,綿棒,鼻腔異物