公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.112 棒つきキャンディの誤飲

タイトルNo. 112 棒つきキャンディの誤飲
事例_基本情報年齢:5 歳 1 か月  性別:男児  体重:26.4 kg  身長:114 cm
事例_家族構成父,母,妹
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
販の棒つきキャンディ 全体長:75 mm(図 1)
 キャンディ:直径 20 mm,球形
 棒:太さ 4 mm,長さ 72 mm,プラスチック
原因対象物
_入手経路 使用状況
家庭で購入し,本児は日頃からよくなめていた.
臨床診断名異物誤飲,胃内異物
医療費入院 235,400 円
発生状況
_発生場所
自家用車内
本児は助手席に設置したジュニアシートに座っていた.
発生状況
_周囲の人・状況
運転席に母,運転席後方の後部座席に妹が同乗していた.
母はちょうど車を停止させて車外に出たところだったため,本児が誤飲した瞬間を目撃して
いない.
発生状況
_発生時刻
2021 年 11 月 X 日(日)  午後 4 時 20 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
本児は車の走行中に当該キャンディをなめ始めたが,口にくわえたまますぐに眠ってしまっ
た.上記時刻に目が覚めて後部座席の妹の方を振り向いた際に,あくびが出て,残っていた
キャンディを棒ごと飲み込んでしまった.症状はなかったが,本人が飲み込んでしまったこ
とを母に申告したため,救急外来を受診した.
治療経過と予後誤飲から約 30 分後に来院した.本児に自覚症状はなく,バイタルサインおよび身体所見に
特記すべき異常は認められなかった.来院直後の単純 X 線検査では異物の存在や位置を確
認できなかったが,誤飲から約 1 時間時点で施行した単純 CT 検査にて,胃内に直線状の空
気透亮像を認めた(図 2).誤飲したキャンディの棒が胃内に留まっていると考えられ,
72 mm という長さがあることから緊急摘出の適応と判断された.同日午後 8 時,鎮静下に
上部消化管内視鏡で異物を摘出した(図 3).有害事象なく処置を終了し,覚醒後の全身状
態に問題はなかった.一晩の経過観察入院を経て,翌朝退院した.
キーワード異物誤飲,胃内異物