No.110 リニューアル商品に含まれた卵によるアナフィラキシーショック
| タイトル | No. 110 リニューアル商品に含まれた卵によるアナフィラキシーショック |
| 事例_基本情報 | 年齢:11 歳 11 か月 性別:女児 体重:32 kg 身長:150 cm |
| 事例_家族構成 | 両親,兄 1 名,姉 2 名,弟 2 名 |
| 事例_発達・既往歴 | 発達発育は正常. 3 歳 3 か月時,タマゴボーロ負荷試験でアナフィラキシーを発症し,ステロイド静注,アド レナリン筋注などを要した. 6 歳時,食後 2 時間半ごろに全身発疹と喘鳴が出現し,ステロイド静注を受けた(この時食 事にマヨネーズが混じっていた). その他,小児喘息,アトピー性皮膚炎があるが,いずれも今回受診時は加療なし. 発症前にはアドレナリン自己注射薬を持っていなかった. |
| 傷害の種類 | |
| 原因対象物 _対象名称 | ハム |
| 原因対象物 _入手経路 使用状況 | スーパーにて購入,調理して摂食した |
| 臨床診断名 | 卵によるアナフィラキシーショック |
| 医療費 | 入院 159,120 円 外来 7,290 円 |
| 発生状況 _発生場所 | 自宅 |
| 発生状況 _周囲の人・状況 | 本児は両親とともに自宅食卓にてハムサンドイッチを食した. 同サンドイッチは母親が調理したものであった. |
| 発生状況 _発生時刻 | 2021 年 4 月 X 日(土)午後 0 時 35 分 |
| 発生状況 _発生時の詳しい様子と経緯 | 母親は全卵除去食で対応していた.A 食品会社のハムは卵を含まないことが明記されてい たため,以前から母親はそのハムを購入していた.発生当日,いつものように調理したサン ドイッチを口にした本児は食後 5 分程度で口唇の違和感を訴えた.両親が確認すると口唇が 腫脹していた.母親が食品包装の表記を確認すると,製造工程がリニューアルされ卵白が含 まれていた.アレルギーを疑った両親に連れられて,食後 30 分程度で医療機関を受診した. |
| 治療経過と予後 | 午後 1 時 05 分(食後 30 分後)来院時,血圧 120/60 mmHg,心拍数 105 回/分,意識は清 明であった.眼瞼浮腫はなく口唇の軽度腫脹,左前胸部に呼気性喘鳴をみとめた.数分後膨 疹が後頸部を中心に出現,腹痛を訴えアナフィラキシーと判断,午後 1 時 15 分にアドレナ リン 0.3 mg を左大腿外側筋注した.直後から眼瞼浮腫・全身の膨疹は改善傾向となった. しかし午後 1 時 55 分に心拍数 140 回/分と上昇し,午後 2 時 15 分に口渇を訴え,眼瞼浮腫 と膨疹が再度強まってきた.顔色蒼白となり橈骨動脈圧触知が弱く再測定した収縮期血圧は 50~70 mmHg となり補液するとともに 2 回目のアドレナリン筋注を行い一般病棟に入院し た.午後 4 時 30 分に嘔吐および血圧低下を認めたため,3 回目のアドレナリンの筋注を行 い ICU に転棟した.その後は落ち着いており,翌日には軽度の眼瞼浮腫を残すのみで全身 状態良好のため経口摂取を再開した.経過良好のため発症 3 日目に退院した.退院後外来 で,アドレナリン自己注射薬を処方した. |
| キーワード | 卵によるアナフィラキシーショック,リニューアル商品,表記 |
