公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.049:類似事例:パンの誤嚥による窒息(No. 49 ブドウの誤嚥による窒息の類似事例 5)

タイトルパンの誤嚥による窒息(No. 49 ブドウの誤嚥による窒息の類似事例 5)
事例_基本情報年齢:0 歳 11 か月  性別:男児  体重:10 kg  身長:76 cm
事例_家族構成父,母,本児
事例_発達・既往歴発達に問題なし,乳歯 8 本萌出あり
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
パン(1 個 3.5 cm 大)
原因対象物
_入手経路 使用状況
大型商業施設内の育児用品店で購入
臨床診断名窒息
医療費外来診療費のみ
発生状況
_発生場所
大型商業施設内の育児用品店で購入
発生状況
_周囲の人・状況
両親と買い物にでかけ,ベビーカーに乗車中にパンを食べていた.
ベビーカー:非対面式,リクライニング機能なし,座るタイプ
発生状況
_発生時刻
2021 年 6 月 X 日(日)午後 4 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
1 週間前に母が小さくちぎった同じパンを初めて食べさせたところ,児は問題なく摂取でき
ていた.
今回,児が同じパンを食べたのは生涯 2 回目であったが,両親と買い物に出かけている最中
で,ベビーカーに座っていた.母が児にパンを 1 個丸ごとあたえたところ,児が一口で半分
ほど食べた.その後,残りの半分を母がもっていた.2~3 分後,父が母の持っていた残り
のパンを少しちぎってあたえた(約 1/3 程度).その際,児の顔や状態は,背面式(非対面
式)のベビーカーであり確認できなかった.父がパンを与えてから 5~6 分後に,ひざ掛け
をしようと母が覗き込むと,児が吐きながら,呼吸ができない様子であった.母がとっさ
に,ベビーカーに座らせたままの状態で児の背中を叩いたが改善せず,ベルトを外し,児を
前傾にして再度背中を叩いたところ,小さいパンのかけらがでてきた.まだ息ができず流涎
している状態であり,再度背中を叩いたところ大きなパンのかけらがでてきた.その後,呼
吸がおちつき,哺乳することもできた.
治療経過と予後翌日,窒息や背部叩打の影響がないか心配で医療機関を受診した.診察所見に異常はみられ
なかった.
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