公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.049:類似事例:高野豆腐の誤嚥による窒息(No.49 ブドウの誤嚥による窒息の類似事例1)

タイトル高野豆腐の誤嚥による窒息(No.49 ブドウの誤嚥による窒息の類似事例1)
事例年齢:1 歳 7 か月 性別:男 体重:9.6kg 身長:78.0cm
傷害の種類窒息
原因対象物高野豆腐(表面にキャラクターの図柄)(写真)
臨床診断名異物誤嚥,窒息,急性呼吸不全,強直性けいれん,誤嚥性肺炎
医療費614,750 円
発生状況
_発生場所
保育園
発生状況
_周囲の人・状況
保育士,同クラスの園児と一緒に給食(昼食)時で、保育士は複数の園児の食
事の世話(介助)をしていた.
発生状況
_発生時刻
2016 年 2 月 23 日 午前 11 時 05 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
保育園での給食時に,約 2×2 ㎝に分割された高野豆腐が 2 つ一緒に提供され、
一度に2つ口に入れた.保育士が注意して 1 つを口から出させた.残った高野
豆腐を 1-2 回噛んだだけで飲みこんだあと,咳き込んだ.保育士が背中を叩打
したが排出されなかったため,他の職員を呼んだ.微弱な呼吸はあったが,徐々
に意識が消失し,11 時 15 分ごろ CPR を開始した.AED を使用したがショッ
クの適応はなかった.その後救急隊が到着したときには自発呼吸があったが,
強直のため開口できず,異物は除去できなかった.100%酸素を投与しながら搬
送された
治療経過と予後異物の誤嚥から約 35 分後に当院に到着した.到着時には開眼していたが呼びか
けに反応はなく,呻吟があり,四肢は強直していた.著明な陥没呼吸と皮膚色
不良,末梢の冷感を認めた.フェノバルビタールを静脈内投与し,強直は消失
した.酸素化不良,陥没呼吸の改善がなく,気管挿管し人工呼吸管理を開始し
た.気管挿管後に,口腔から高野豆腐が吸引により排出された.頭部 CT 写真
では異常を認めなかったが,胸部 CT 写真で左肺虚脱と右肺上葉に浸潤影を認
めた.人工呼吸開始後,速やかに呼吸状態は改善し,同日 20 時に体動がさかん
になり偶発的に抜管されてしまった.再挿管を要さず,入院 2 日目には意識清
明となり,歩行や経口摂取が可能となった.入院 8 日目の頭部 MRI で異常なく,
身体所見・神経学的所見に異常がないことを確認して退院した.
保育園では,規則により 1 歳 6 か月までは同じ高野豆腐を 4 分割して提供して
いた.本児は 1 歳 7 か月で,前月までは今回よりも小さく 4 分割されたものを
摂取していた.本児は事故前から丸のみをする傾向があった.この保育園では、
これまでに高野豆腐で窒息した事例はないとのことである。
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