公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.041:類似事例:抱っこ紐からの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事例4)

タイトル抱っこ紐からの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事例4)
事例年齢:0 歳 5 か月 性別:男児 体重:7kg 身長:65cm
傷害の種類転落
原因対象物抱っこ紐(対象 3~36 か月)(図1)
臨床診断名後頭骨骨折
医療費352,250 円
発生状況
_発生場所
発生状況
_周囲の人・状況
発生状況
_発生時刻
2017 年 11 月 2 日 午前 9 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
“母が抱っこ紐を前方につけて児を対面するような形で抱っこしていた。
ベランダで洗濯物を干そうとして、台に置いた洗濯籠から洗濯物をとり、上方
に母が腕を伸ばしたところ、抱っこ紐の脇から児の臀部がすり抜けて、母の足
元に落下した。落下した高さは1mほどで、床はコンクリートであった。児は
臀部を打撲したあと頭部を打撲し、すぐに啼泣した。心配した母親がすぐに救
急要請し、医療機関に搬送された。
抱っこ紐は、児が座る部分にヒップシートと呼ばれる発泡スチロールが入っ
ていたが、抱っこ紐の脇に臀部を突き出し、腹部と足で「く」の字のようにな
り、突き出た臀部が脇からすり抜けてしまった。以前からお尻を自由に動かし、
不安定になることがあった。”
治療経過と予後来院時意識清明で痙攣や麻痺はみられなかったが、右後頭部に長径 3cm の著明
な腫脹を認めた。頭部 CT 検査を施行したところ、右後頭部皮下に帽状腱膜下
血腫、その直下の後頭部に骨折を認め、入院し経過観察となった。入院後もバ
イタルサインは安定しており、異常な神経症状の出現なく経過した。
家族への指導(日常の育児に関すること)、新しい抱っこ紐購入と使用方法の確
認など行ってから、入院 6 日目に退院とした。退院後半年以上外来で経過を確
認しているが、問題はみられていない。
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