公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.041:類似事例:クーハンからの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事例3)

タイトルクーハンからの転落による頭部外傷(No.41 抱っこ紐からの転落による頭部外傷の類似事例3)
事例年齢:生後 12 日 性別:男児 体重:3.24 kg 身長:50.2cm
傷害の種類転落
原因対象物クーハン(生後4か月未満程度の乳児を乗せて運べるようにした、手提げ式のかご)
臨床診断名頭蓋骨線状骨折
医療費242,230 円 (10 割)
発生状況
_発生場所
自宅前の道路
発生状況
_周囲の人・状況
母親と患児のみ
発生状況
_発生時刻
2017 年 9 月 19 日 午後 4 時 0 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
身長 150cm の母親がクーハン(図 1)を肩にかけたまま、玄関のドアを開けよ
うとしたところ、クーハンの両ひもが肩から滑り落ちた。クーハンの中に入っ
ていた患児は 90cm 程度の高さから外に投げ出されてコンクリートの地面に転落
した(図 2、図 3)。母親は表面が滑らかなシャツを着用していた。
治療経過と予後2017 年 9 月 19 日午後 4 時に転落した。患児は転落後すぐに啼泣し活気も良か
ったが、左側頭部が膨隆してきたため、午後 6 時に当院救急センターを受診し
た。
視診にて左側頭部に直径 4cm 程度の膨隆と触診にて骨の歪みを認めた。頭部
以外には打撲痕はなく、頭から転落したと思われた。頭部 CT を施行し、皮下血
腫及び左頭頂骨骨折と診断した(図 4)。頭蓋内損傷は認めなかった。脳神経外
科にコンサルトし、経過観察入院と画像によるフォローアップの方針となった。
また来院時に、体温 38.4℃の発熱を認めたため、菌血症の可能性を危惧し熱源
精査と抗菌薬投与を開始した。来院 6 時間後には解熱した。
9 月 20 日、22 日と頭部エコーを施行し、頭蓋内出血や硬膜下の血腫形成がな
いことを確認した。入院経過中、患児の活気・哺乳は良好であり、培養検査が
陰性であったことを確認して、9 月 23 日に退院とした。
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