公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.036:類似事例:ブラインドの紐による縊頸(No.36 カーテンの留め紐による縊頸の類似事例 3)

タイトルブラインドの紐による縊頸(No.36 カーテンの留め紐による縊頸の類似事例 3)
事例_基本情報年齢:3 歳 7 か月 性別:男児 体重:16kg 身長:102cm
事例_家族構成両親、姉 2 人
事例_発達・既往歴特記なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
ブラインドカーテンの紐
原因対象物
_入手経路 使用状況
開閉していない窓、比較的高い位置にあるため紐を巻き上げてい
なかった(他のブラインドカーテンの紐は結んでいた)
臨床診断名縊頸、心肺停止
医療費225,490 円
発生状況
_発生場所
自宅の居間の窓際
発生状況
_周囲の人・状況
居間で本児が一人で遊んでいた。
母親は居間の隣の台所と寝室を行き来していた。
ソファーは居間にあり、台所からは見えない位置にあった。
8 歳姉と 6 歳姉はこども部屋で遊んでいた。
事故が発生した窓の下枠の高さは約 90cm で、紐の下端はそれよ
りもさらに上方にあった。
窓のそばにソファーを置いており、ソファーの座面に立っても紐
には首はかからないが、ソファーの背もたれに乗れば引っかかる
高さだった【図 1】。
以前父が、ソファーに乗ってブラインドカーテンの紐を体に巻き
付けようとしている本児を見て、強く叱ったことがあった。母は
事故前には知らなかった。同時期に、本児は体に紐を巻かれた
状況から脱出するスマホゲームをしていた。
発生状況
_発生時刻
2020 年 10 月 X 日(日) 午前 11 時 10 分過ぎ
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
本児は自宅の居間で一人で遊んでいた。午前 11 時 10 分頃、母が
居間の隣の台所で本児がソファーに乗って時々飛び跳ねている音
を聞いた。その後、母は一旦台所から離れた。午前 11 時 20 分
頃、母が居間に行くと、本児の頸部がブラインドカーテンの紐に
ひっかかり足が床から浮いている状態であった。呼吸と心拍が確
認できず、救急隊からの指示で母による胸骨圧迫が開始された。
午前 11 時 26 分救急隊到着時の心電図は心静止。心肺蘇生を継続
しながら搬送したところ、午前 11 時 34 分に PEA(無脈性電気的
活動)へ移行、午前 11 時 43 分に自己心拍が再開した。
治療経過と予後午前 11 時 44 分に医療機関に到着した際、心拍は安定していたが、
自発呼吸はなく、気管挿管と補助換気が行われた。集中治療室に
入室し、人工呼吸管理下で全身管理されたが、虚血に伴う臓器障
害と考えられる血便や乏尿が認められた。午後 5 時過ぎより呼吸
状態が悪化、急性肺水腫を発症した。午後 9 時過ぎに徐脈となり、
脈拍が触知できなくなったため、心肺蘇生が開始された。心肺蘇
生を 1 時間継続したが、有効な自己心拍の再開は認められず、午
後 10 時過ぎに死亡を確認した。
キーワード