公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.034:類似事例:箸が突き刺さったことによる口腔副鼻腔異物(No.34 歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例 11)

タイトル箸が突き刺さったことによる口腔副鼻腔異物(No.34 歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例
11)
事例_基本情報年齢:2 歳 0 か月 性別:男児 体重:12kg 身長:84cm
事例_家族構成父(35 歳)、母(35 歳)、兄(11 歳)、姉(7 歳)、本児の 5 人家族
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
プラスチック製の黒い箸(長さ約 25cm)
原因対象物
_入手経路 使用状況
100 円ショップで購入し、普段は自宅で成人が使用
臨床診断名口腔副鼻腔異物
医療費入院 771,480 円 外来 42,150 円
発生状況
_発生場所
自宅食卓
発生状況
_周囲の人・状況
発生状況
_発生時刻
2023 年 2 月 X 日 (水) 午後 8 時 40 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
2023 年 2 月 X 日午後 8 時 40 分の夕食時、本児は成人用箸を持
っておかわりを待っていた。母親が家事をするために目を離した
隙に、本児は歩き回り、急に泣き声をあげた。母親が駆けつける
と本児の口腔内に箸が刺さっており、当院へ救急搬送された。
治療経過と予後箸が刺さったまま当院へ救急搬送された。来院時の第一印象、バ
イタルサインに異常なく、箸は左硬口蓋に刺さっていた(図 1)。本
児は痛がる様子はなく、口腔内に出血はなかった。安全管理のた
め箸は門歯から 2.2cm の位置でニッパーを用い切断した。頭部単
純 CT 画像では箸の先端が硬口蓋を突き抜けて蝶形骨洞付近で止
まっていた(図 2)。同日、全身麻酔下で耳鼻咽喉科医師により異物
摘出が行われた(図 3)。術後は抜管されて集中治療室へ入室した。
術中、術後ともに止血は十分得られており、術後 1 日目に一般病
棟へ転棟した。術後は抗菌薬を予防的に投与し、大きな合併症・後
遺症なく経過している。
キーワード口腔内外傷、箸