公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.034:類似事例:プラスチック製玩具のラッパによる口腔内外傷(No.34歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例6)

タイトルプラスチック製玩具のラッパによる口腔内外傷(No.34歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例6)
事例年齢:2 歳 10 か月 性別:女児 体重:10.5kg 身長:78cm
傷害の種類刺傷
原因対象物プラスチック製玩具のラッパ
(長さ 20cm ほど。商品名、製造業者不明)
臨床診断名咽頭裂傷、咽後間隙から縦隔にかけての気腫
医療費入院 582,690 円 外来(1日) 3,110 円
発生状況
_発生場所
自宅の室内アスレチックを置いている部屋
発生状況
_周囲の人・状況
同じ部屋に居たのは児と4歳の姉のみ。母が別の部屋で家事をしていた。
発生状況
_発生時刻
2015 年 11 月 3 日 午前 10 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
児が玩具のラッパ(写真参照)をくわえたまま、滑り台やブランコの付属して
いる室内遊具で遊んでいたところ、階段 2 段目くらいから転倒し、ラッパで口
腔内を受傷した。4 歳の姉が目撃しており、ラッパを持って母に知らせに来た。
その後患児が泣きながら母のところにやって来たところ、口腔内より出血が見
られたため救急要請した。救急隊到着時は止血しており、そのまま経過観察と
なった。その後発語無く、流涎が続き、水分摂取も困難なため夜間救急センタ
ーを受診した。38.3 度の発熱あり、血液検査にて WBC 13100/μl、CRP
1.1mg/dL、Hb 12.7g/dL であり、輸液と抗菌薬の投与を受けた。その後精査加
療目的に紹介入院となった。
治療経過と予後咽頭後壁から右扁桃にかけて発赤、右扁桃に白苔付着あり。CT で咽後間隙から
縦隔にかけて気腫を認めたが、明らかな膿瘍形成は認められなかった。玩具に
よる咽頭裂傷、創部感染、縦隔気腫として、絶飲食、抗菌薬で加療開始した。
入院 3 日目に血液検査、頚部造影 CT 施行し、炎症反応低下、気腫は消退傾向
であった。その後も加療継続し、膿瘍形成を疑う所見無く経過したため、入院 5
日目より飲水を開始した。入院 7 日目に血液検査にて CRP 陰性化を確認し食事
を開始とした。食事開始後も頚部痛や発熱などなく、順調に経過したため、入
院 8 日目に抗菌薬の投与終了し、入院 9 日目に退院した。
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