公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.034:類似事例:笛型おもちゃによる口腔内外傷(No.34 歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例4)

タイトル笛型おもちゃによる口腔内外傷(No.34 歯ブラシによる口腔内外傷の類似事例4)
事例年齢:2 歳 5 か月 性別:男児 体重:9.7kg 身長:84cm
傷害の種類刺傷
原因対象物笛型おもちゃ
臨床診断名左軟口蓋挫創
医療費611,740 円
発生状況
_発生場所
自宅廊下
発生状況
_周囲の人・状況
双子の姉と笛型のおもちゃを持って追いかけっこをしていた。成人の目撃者な
し。
発生状況
_発生時刻
2018 年 5 月 13 日 午後 5 時 30 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
自宅廊下 (クッションマットを敷いている) で双子の姉とプラスチックの笛型
おもちゃ (図1) を持って追いかけっこをしていた。成人は父のみが在宅してい
たが、児からは目を離していた。泣き声に気づき様子を見に行ったところ、口
に笛型おもちゃを咥えた状態で転倒している本児を発見した。しばらくして口
腔内から出血を認め、唾液に血が混じり口から流出する状態となった。軽度の
嗄声を認め、笛型おもちゃを口から取り出し口腔内を確認したところ、軟口蓋
に挫創を認め、かつ創部が深い様子であった。原因となった笛型おもちゃは、
笛型の先端から 5-6cm 程度口腔内に入っていた。母の帰宅を待って小児科救急
外来を受診した。
治療経過と予後外来受診時には活動性出血は認めなかった。深達度の評価のために頭頸部造影
CT を撮影した。左扁桃近傍に低吸収域を認め、外傷性変化と考えられたが、明
らかな血腫や血管損傷は認めなかった。頭蓋底や頭蓋内にも異常を認めなかっ
た。耳鼻科医による診察の結果、手術適応はないと判断され、入院の上保存的
加療の方針とした。感染予防として抗菌薬の静注を開始し、入院 3 日目に飲水
開始のタイミングと同時に抗菌薬を内服へ変更した。入院 5 日目よりペースト
状の食事、入院 6 日目より普通の食事を開始した。その後発熱や膿瘍形成など
明らかな創部の異常を認めず経過したため、入院 10 日目に抗菌薬の投与を終了
し、退院となった。退院1週間後に耳鼻科外来にて経過を確認する予定である。
キーワード