公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.026:類似事例:手押しポンプ式井戸のレバー基部に挟まれた指爪挫創(No.26 ベビーカーによる指先の切 断の類似事例 9)○

タイトル手押しポンプ式井戸のレバー基部に挟まれた指爪挫創(No.26 ベビーカーによる指先の切
断の類似事例 9)○
事例_基本情報年齢:5 歳 6 か月 性別:男児 体重:18.8kg 身長:110cm
事例_家族構成不明
事例_発達・既往歴特記事項なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
手押しポンプ式井戸(レバー基部に巻き込み防止の工夫はされて
いない)
原因対象物
_入手経路 使用状況
公園設置物
臨床診断名環指挫創、爪甲脱臼、爪床挫創、末節骨骨折
医療費入院 0 円 外来 48,010 円
発生状況
_発生場所
公園の井戸
発生状況
_周囲の人・状況
同年齢の子どもが数人
発生状況
_発生時刻
2024 年 4 月 X 日 (木) 午後 6 時 0 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
同年齢の子どもが数人で、近所の公園で遊んでいた。保護者の
付き添いはなかった。公園には災害対策用として市が設置して
いる手押しポンプ式の井戸があり、周囲に囲いはなく、誰でも
触れるようになっていた。他の子どもがポンプを押し下げた後
に、患児が交代しようとして手押しバーに手を伸ばした。その
際、自然に跳ね上がってきたバーの基部に右環指が挟まれた。
患児は「意図的にバーの稼働部に手を入れた認識はなく、右手
が吸い込まれるように感じた」とのことであった。患児が自力
でレバーを動かして挟まれた指を引き抜くと、右環指末節部か
ら出血があり、帰宅後午後 8 時に医療機関を受診した。
治療経過と予後右環指挫創、爪甲脱臼、爪床挫創を認めた。単純 X 線写真で末節
骨骨折を認めた。抜爪した後に皮膚と爪床を計 4 針縫合し、骨折
に対しシーネ固定を行った。開放骨折として抗菌薬内服を行っ
た。受傷翌日、6 日目、12 日目に外来通院で創部の確認を行っ
た。経過良好であり、12 日目に抜糸した。以後は近医整形外科に
通院し、計1か月半程度での治癒見込みである。
キーワード指 爪挫創、手押しポンプ式井戸