公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.026:類似事例:折りたたみ式玩具による手指外傷 (No.26 ベビーカーによる手指切断の類似例 6)

タイトル折りたたみ式玩具による手指外傷 (No.26 ベビーカーによる手指切断の類似例 6)
事例_基本情報年齢 4 歳 7 か月 性別 女児 体重 17kg 身長 102cm
事例_家族構成父 母 弟(1 歳) 本児
事例_発達・既往歴なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
家庭用 折り畳み式スロープ・ジャングルジム
原因対象物
_入手経路 使用状況
3 年前に祖父母が購入
臨床診断名左示指の末節骨開放骨折、末節部圧挫創、爪床挫創
医療費外来 50,060 円
発生状況
_発生場所
自宅の部屋
発生状況
_周囲の人・状況
母は部屋の見える台所におり、本児と弟が同室にいた。
発生状況
_発生時刻
2020 年 11 月 X 日 (月) 午後 8 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
母は台所で夕食の片付けをしており、本児と弟がジャングルジ
ムで遊んでいた。最初はジャングルジム付属の滑り台は折りたた
まれていなかった (図 1)。本児の啼泣で母が気づき見にいくと、
滑り台の下に本児がおり、左手は滑り台の折り畳まれた接合部に
挟まれた状態であった(図 2)。母が本児の左手をゆっくり抜いて
みると、左示指から出血していた。患部を冷却し圧迫止血して、
受傷 30 分後に自家用車で医療機関を受診した。スロープが完全
に折り畳まれた図を示す(図 3)。
治療経過と予後左示指以外に外傷はなく、バイタルサイン・全身状態は安定して
いた。左示指末節部背側より出血しており、X 線検査では明らか
な骨折がないと判断した。アドレナリン添加されていないリドカ
インを用いて指神経ブロックによる局所麻酔を施行し、出血部位
の確認のため爪を除去、7-8m の左示指先端の挫創を確認した。生
理食塩水 200ml を用いて洗浄し、爪床部を 5-0 合成吸収糸で 2 針
縫合し、指と爪床部を 1 針縫合した。アルギネート創傷被覆剤で
被覆、圧迫した状態で帰宅とした。翌日の再受診時には、止血され
ていたが、整形外科医により受診時の X 線検査で骨折の可能性を
指摘され、開放骨折に準じて内服抗菌薬治療が開始された。受傷
後 10 日の受診時には、感染徴候なく、抗菌薬治療は終了して、抜
糸した。左示指の機能障害は認めなかった。
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