公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.004,018:類似事例:浴槽用浮き輪による溺水(No.4 浴槽用浮き輪による溺水、No.18 解決したはずの浴槽用浮 き輪による溺水(2009 年 3 月,10 月の 2 例)の類似事例 4)

タイトル浴槽用浮き輪による溺水(No.4 浴槽用浮き輪による溺水、No.18 解決したはずの浴槽用浮
き輪による溺水(2009 年 3 月,10 月の 2 例)の類似事例 4)
事例_基本情報年齢:0 歳 9 か月 性別:男児 体重:11.96kg 身長:76cm
事例_家族構成父、母、姉(3 歳)、本児
事例_発達・既往歴発達:寝返り・座位・ずりばい可、つかまり立ち未
既往歴:特記すべき事なし
傷害の種類
原因対象物
_対象名称
浴槽用浮き輪(胴体にフィットする赤ちゃん用の浮き輪)(図 1)
原因対象物
_入手経路 使用状況
発生半年前に母方伯母から譲り受けた。姉は使用していない。週 1
回程度、父が不在で母のみで入浴させる時に使用していた。
臨床診断名溺水
医療費入院 520,020 円 外来 6,220 円
発生状況
_発生場所
風呂場
発生状況
_周囲の人・状況
浴室には母、姉が一緒にいた。本児は浮き輪を装着し浴槽内にい
た。姉も浴槽内にいた。浴槽の水深は 50 ㎝ほどであった。
発生状況
_発生時刻
2022 年 6 月 X 日 (火) 午後 7 時 20 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午後 7 時 20 分頃、風呂場で入浴中、本児は浮き輪を装着して浴
槽内にいた。母が浴室外に物を取りに出て戻ってみると、浮き輪
ごと本児が前のめりに傾いており、本児の顔面が水面下に浸かり
後頭部と背部は水面上に出ている状態であった。1 分未満の間で
起きたことであった。母がすぐに引き上げたところ、本児に食物
残渣の嘔吐と反応不良を認め、救急要請された。経過中に徐々に
反応は回復していった。
治療経過と予後医療機関に到着時、バイタルサインは体温 38.7 度、脈拍 186/ 分、
血圧 115/67mmHg、SpO2 (室内気)98%、呼吸数 45 回/分であっ
た。また意識レベルは JCSI-1、母に抱っこされており視線はあう
が活気に乏しい状態であった。
溺水後の誤嚥性肺炎として抗菌薬の点滴加療目的に入院となっ
た。X+1 日の脳波および頭部 MRI で低酸素性脳症を示唆する異
常所見はなかった。X+2 日には解熱し、X+6 日に抗菌薬を終了
し自宅退院となった。
退院1週間後の外来で後遺症はみられなかった。
キーワード浮き輪、溺水