公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.094 カプセル型スポンジ玩具による腟内異物_2

タイトルNo. 94 カプセル型スポンジ玩具による腟内異物_2
事例年齢:5 歳 5 か月  性別:女児  体重:18.5 kg  身長:107 cm
傷害の種類異物
原因対象物カプセル型スポンジ玩具
臨床診断名腟内異物
医療費65,370 円
発生状況
_発生場所
自宅浴室
発生状況
_周囲の人・状況
父・母・患児の 3 人暮らし.患児のみ浴室にいた.
母と入浴していたが,母は先に浴室から出ていた.
発生状況
_発生時刻
2020 年 4 月 X 日(水)  午後 9 時 00 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
2020 年 4 月 X 日午後 9 時頃に母と入浴していた.母が先に退室し,本児は湯船の中で,カ
プセル型スポンジ玩具を湯につけて一人で遊んでいた.母が退室して 5 分前後経過した頃,
本児が泣きながら母を呼びに来て,同玩具を誤って腟内に挿入したと伝えた.母が,小指で
摘出を試みたが摘出出来なかったため,医療機関 A を救急受診した.小児科医が,耳鏡で
腟内を観察し,腟内にピンクの異物を確認したが,摘出は困難であった.X+1 日に,医療機
関 B 産婦人科へ紹介受診となった.
治療経過と予後受診時は全身状態良好であり,発熱などのバイタルサインの異常は認めなかった.産婦人科
外来での摘出が困難であったため,入院の上,鎮静下で異物除去を計画した.朝食から 6 時
間の経過を確認後,生体情報モニターによる監視下にミダゾラムを静脈注射した.鎮静が得
られた後,病棟処置室にて産婦人科医師により腟内異物の除去を試みた.最終的には直径
5 mm の耳鏡を腟内に挿入し,鉗子で異物を把持して摘出に至った.異物はピンク色でケー
キの形をした約 2 cm のスポンジであった.産婦人科医師によると,腟内に出血や炎症など
の所見は認めず,処女膜も正常とのことであった.児が覚醒し水分摂取が可能であることを
確認の上,同日退院とした.
患児には明らかな発達遅滞は認められなかった.異物で説明できない性器外傷は認めず,院
内 CPT(Child protection team)担当医師と相談し,児童相談所への通告は見送った
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