公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.090 開閉式ドアによる手指外傷_2

タイトルNo. 90 開閉式ドアによる手指外傷_2
事例年齢:1 歳 5 か月  性別:男児  体重:11 kg  身長:78.5 cm
傷害の種類圧挫創
原因対象物折れ戸タイプの開閉式ドア(図 5)
臨床診断名右示指末端圧挫創,爪脱臼,爪床裂創
医療費133,540 円
発生状況
_発生場所
入居予定マンションのモデルルームの居間
発生状況
_周囲の人・状況
本人と母は同室の居間,父は別室のリビングルームにいた.
発生状況
_発生時刻
2019 年 4 月 X 日(火)  午前 11 時 35 分
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
本児が,居間に設置されているクローゼットの開閉式ドアを触っていた.突然,本児の泣き
声がして母が確認すると,閉じたドアの中央部分に本児の指が挟まっている状態であった.
すぐにドアを戻して解除したところ,右第 2 指末端が断裂し出血している状態だった.タオ
ルで患部を圧迫止血しながら,すぐに救急要請し,医療機関を受診した.
治療経過と予後医療機関受診時,バイタルサインは安定しており,右示指断端部から出血が持続している状
態であった.爪脱臼を伴い,指末節部の遠位 1/3 程度が部分的に断裂し,爪床に挫滅創と末
節骨尖端が露出していた(図 6).断裂した指尖端組織には爪甲に脂肪織と真皮が一部付着
していた.鎮静,鎮痛下で,形成外科医による断端縫合を行った.指ブロック後に洗浄を行
い,バイポーラでの止血をおこないながら,爪甲ごと断端組織を縫合した(図 7).数時間
後に覚醒を確認後,同日帰宅とし,形成外科外来へ通院していただく方針とした.縫合後 6
日目の時点で明らかな感染兆候はなかった.縫合後 1 か月の外来では,皮膚は生着し爪の再
萌出を認めた.整容的に明らかな短縮を認めるほどではないものの,指尖端に一部欠損が
残った.
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