公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.064 女児の会陰部外傷_3

タイトルNo. 64 女児の会陰部外傷_3
事例年齢:3 歳 8 か月  性別:女  体重:14kg  身長:96cm
傷害の種類会陰部外傷
原因対象物子ども用の風呂用手桶(サイズ:130mm(径)×225mm×100mm(高さ),容量 660mL)(図 2)
臨床診断名処女膜輪損傷,右小陰唇内側裂傷
医療費
発生状況
_発生場所
発生状況
_周囲の人・状況
発生状況
_発生時刻
2016 年 7 月 7 日  18 時 30 分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
児と母と姉(8 歳)とで入浴していた.母は洗い場で洗髪などをし,児と姉は浴槽内で遊
んでいた.児が,子ども用の風呂用手桶を浴槽底に横向きに置き,手桶の柄の部分にまた
がるように正座をしながら跳ねたところ,柄の部分が陰部にぶつかり,児は激しく啼泣した.
母が児を抱きかかえると陰部から出血していた.浴室内には,他に洗面用具や遊具などは
なかった
治療経過と予後受傷後に近医小児科を受診し,会陰部外傷と診断されたが,止血できないために,加療目
的に紹介となった.
特に鎮静などを要さずに診察は可能であった.右小陰唇内側の裂傷および腟内下壁からの
出血を認めた.産婦人科医の診察により,処女膜輪損傷,右小陰唇内側裂傷の診断に至り,
同部位からの静脈性出血を認めた.縫合等により止血が得られる創形態ではないため,ア
ルギネート創傷被覆材およびガーゼでの圧迫止血を図ることとした.1 時間弱の圧迫によ
り止血を確認し,再出血の可能性を考慮し,経過観察入院した.翌朝までに,再出血のな
いこと,排泄に問題がないことを確認し,12 時間程度の病院滞在で退院とした.
受傷後 2 日目に外来フォローアップを行ったが,再出血などは認めなかった.
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